中断期間明けの初戦となった前節、町田はC大阪とのアウェイゲームを0-0で引き分けた。「クオリティーで勝負」(小菊 昭雄監督)してきた相手との真っ向勝負はチャンスの数で上回りながら最後まで得点が奪えなかったが、終盤は自慢の高い守備力を発揮。“点を取れなければ点を取らせない”堅い守備でC大阪の猛攻をしのぎ切った。
C大阪戦のドローで勝点1を得た町田は勝点50獲得の一番乗り。町田を追撃している2位・鹿島との勝点差は『3』に縮まったが、得失点差でのアドバンテージがあるぶんも、まだまだ慌てる必要はない。
「勝てば勝点差が縮まることはない」と黒田 剛監督が事あるごとに口にしているように、湘南戦では3試合ぶりの勝点3奪取で首位としての足場を固めることが望ましい。
ただ、町田の思惑どおりに事は運ばないだろう。過去の対戦成績をひも解くと、町田は湘南を相手に過去一度も勝利したことはなく、3分2敗と分が悪い。アウェイでの前回対戦でも、どちらが上位を走っているチームか分からないほどのゲーム展開だった。湘南との古巣戦に臨む谷 晃生は0-0に終わった前回対戦を、「前半戦でうまくいかなかった試合の1つ」と振り返る。
ましてや湘南は前節・福岡戦こそ、終了間際の失点で追いつかれて引き分けたが、福岡戦に臨むまでは3連勝中だった。強度も高く、縦への推進力に優れた湘南のようなチームスタイルを町田は不得手としている傾向も見逃せない。自身の好セーブで失点を阻み、湘南のシュートミスに助けられた前回対戦のあと、谷は「優勝するチームの試合ではなかった」と話している。あの日からちょうど3カ月。町田は少しでも“優勝するにふさわしい”チームに近づけているのか。過去未勝利の湘南戦は、その資格を問われる試合と言っても過言ではない。
一方の湘南にとっては、残留圏ギリギリの17位に位置しているため、“後続”チームを突き放す意味でも、勝利が望ましいアウェイゲームだ。スピーディーな攻守の切り替えやハードワーク、縦への推進力は首位チームにも決して見劣りしない。“自分たちの土俵”で相手を凌駕し、構築したチャンスを確実に仕留められるか、注目だ。
過去、町田を撃破したチームはいずれも2点を取っているため、湘南にとっては大きなハードルかもしれない。それでも3連勝中の湘南は3点や5点を取った試合もある。そうした成功体験があることは、町田戦に向けての“追い風”と言えるかもしれない。
球際の攻防は激しく、切り替えもスピーディー。見る者を飽きさせないゲーム展開が、きっと繰り広げられるに違いない。
[ 文:郡司 聡 ]
