G大阪は前節・京都戦、再三決定機を作りながらも痛恨のドロー。1-2で迎えた終了間際に執念の同点ゴールを決めた中谷 進之介は「今日は本当に全員で戦ったし、見ている人にも熱さが伝わったと思う。こういう試合を続けていければ次につながる」と話し、ポジティブな勝点1だったと力を込めた。また、中谷とともにリーグ屈指の堅守を支えるGK一森 純も「みんながすごくアグレッシブにプレーしたし、ああいうプレーを続けていけば、また強いガンバになれる」と振り返った。
決して守備陣が大崩れしているわけではない。それゆえに、やはり課題はリーグワースト2位タイとなっている得点数の改善だ。とりわけ今季は3バックを採用する相手との相性が悪いG大阪にとって、東京V戦はこれまでの反省を生かす一戦になる。2ケタ得点にリーチをかけているエース・宇佐美 貴史の輝きは当然不可欠だが、東京V戦に向けて静かに闘志を燃やすのが、京都戦の先制点を演出した山下 諒也である。2020シーズンに、当時J2を戦っていた東京Vでプロデビューを飾った山下にとっては古巣との顔合わせ。「僕にとってプロ1年目のクラブであるのは事実なので、感謝の気持ちはある」と思いを語り、「得点は常に求めているし、リーグ戦で(今季)初得点を決めることで、また新しい自分を発見できる」と力を込める。ウェルトンとともにG大阪の両翼を担い、いまや堂々たる主力の1人となった山下は、いつも以上に気合いが入った状態でサイドをアップダウンするはずだ。
町田に次いでリーグで2番目に少ない失点数を誇る中、朗報がある。パリ五輪の開幕直前に負傷し、無念の離脱を強いられた半田 陸がスタンバイ中。23日には奈良との練習試合をこなしており、東京V戦での戦線復帰の可能性もありそうだ。「五輪の悔しさはガンバで試合に出て、結果を出すことで払しょくしたい。僕が試合に出て、ガンバを勝たせることができたら、自信にもなる」とモチベーションを高めている。
対する東京Vは、同じ昇格組で首位争いを演じている町田の影に隠れがちだが、センセーショナルな戦いぶりを見せている。今節で勝利して5連勝を飾れば、G大阪を上回り、さらに上位へ食い込むことになる。「やるべきことをやり通したことで勝点を伸ばすことができた。選手の進歩を感じることができた試合でもある」と前節・鳥栖で2-0の勝利を収めたあと、城福 浩監督は手ごたえを口にした。 攻撃陣をけん引する山見 大登はG大阪からの期限付き移籍加入中のため、今節は契約上の都合で出場できないが、だからこそチームトップスコアラーの木村 勇大や、染野 唯月のパフォーマンスがカギになりそうだ。
“Jリーグオリジナル10”の顔合わせ。東京Vにとってはパナスタに乗り込む初めての試合でもある。再加速のきっかけが欲しいG大阪と、さらにギアを上げたい東京Vによる好ゲームが期待できそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
