神戸は前節、岡山を2-0で破って4連勝を果たした。大迫 勇也、武藤 嘉紀、マテウス トゥーレルといった主力が欠場した中、吉田 孝行監督は「『やってやろう』という気持ちがみんなにあっただろうし、それが良い結果につながった」と全員でつかんだ勝利であることを強調する。汰木 康也やジェアン パトリッキ、グスタボ クリスマンら負傷から復帰した選手もおり、「1点を守りにいくような意識ではなかった」と汰木 康也が話したように先発メンバーだけでなく途中出場の選手たちも攻守に前に出るアグレッシブな姿勢を貫くなど、明るい材料が数多く多く出ている。
さらに、得点シーンも秀逸だった。酒井 高徳、佐々木 大樹、宮代 大聖とつながった先制点は見事であり、2点目も圧巻。相手のロングボールを山川 哲史が制し、井手口 陽介が拾って扇原 貴宏が縦パスを入れると、受けた宮代 大聖が佐々木 大樹に渡してスピードアップ。佐々木 大樹が折り返し、宮代 大聖を経由して最後はペナルティーエリア手前まで上がってきた井手口 陽介が豪快なミドルシュートで仕上げている。
このシーンを振り返った扇原 貴宏は「取ったあとに前につけられたらチャンスになるのはいつもチームで話していること。陽介が拾って自分が前に入れたのが攻撃のスタートになったと思うし、そこはチームのスイッチ。特に後半はセカンド(ボール)を拾って前につける形を多く出せていたし、すごく良かったと思う」と話す。一時期の苦境を乗り越え、選手同士が攻守に良い距離感で戦えている神戸。その強みが明快に表れた得点シーンだった。
そんな好調の神戸と相対するのが、関西地域のライバルであるC大阪。ここまで波に乗り切れず、15位に低迷している。前節・京都戦が始まるまでは3戦未勝利という状況だった。
それでも、アウェイに乗り込んだ前節で強いメンタリティーを発揮した。12分、14分に連続失点を喫するというイヤな展開に陥ったものの、即座にルーカス フェルナンデスが反撃のゴールを奪うと、43分には大卒ルーキーの古山 兼悟がプロ初先発でJリーグ初得点を奪い、同点とする。京都の激しい攻撃にさらされる中でも耐えるC大阪は、65分に中島 元彦が決めて逆転に成功。連敗を『2』で止め、4戦ぶりの勝利を飾った。
メンバーを入れ替えながらこの連戦を戦っており、前節は前々節・町田戦から先発を7名変更。苦しい時期を含めた試行錯誤の中にも好転の材料はあるもので、多くの選手が得た経験を浮上のきっかけにしていくことが大切だろう。今節はアウェイだが、多くのサポーターがその背中を押しに会場へ駆けつけることは確実。90分を辛抱強く戦い、勝機を手繰り寄せたい。
両者はポゼッションにおける考え方に違いは見られるが、守備を含めてアグレッシブに戦うことを信条としている。今節は中2日での試合となり、一定の先発変更も想定される。扇原 貴宏は「この連戦でどれだけ勝点を積み重ねられるかで順位も変わってくる。しっかりと連勝できるように全員で良い準備をしたい」と“総力”をぶつけることに集中している。
[ 文:小野 慶太 ]
