DFにケガ人が続出している上、前節は谷口 栄斗が出場停止。そんな中で深澤 大輝、稲見 哲行らがスタメンに入ったほか、大卒ルーキー・熊取谷 一星が途中出場からプロ初ゴールを決めるなど、出番が限られていた選手たちが躍動し、勝点3以上の大きな価値を持つ1勝を手にした。ここから勝星を重ねて上昇していくために、この機運を次へつなげていきたい。
一方の湘南は、ここ6試合で1勝1分4敗と苦しんでおり、その間に挙げたゴールは唯一の勝ちゲームとなった明治安田J1第12節・町田戦での1点のみ。前節・広島戦も開始早々に先制点を奪われた中で最後まで追いつけず、0-1で敗れるなど、福田 翔生や鈴木 章斗ら強力なストライカーを擁しながら深刻な得点力不足に悩んでいる。
今節で注目したいのは、“福田兄弟対決”だ。第13節・岡山戦で負傷交代した東京V所属で兄の福田 湧矢は前々節・浦和戦には出場するも、前節はメンバー外。今節の出場可否は9日時点でまだ分からないが、「(弟とは)対戦したことがないので楽しみですね。高校のときに同じチームだったことはありますけど、対戦相手としては初めてなので」と兄弟対決へ向けて意欲は高い。
「仲が良過ぎるから『同じチームでやりたい』と話していましたね」と兄の福田 湧矢が話すほど、良好な関係を築く福田兄弟。それでも試合開始のホイッスルが吹かれれば、対戦の違和感はないと福田 湧矢は語る。
「試合に入ってしまえば、お互いに(試合を)意識しているので、多分そこは忘れていると思います」 弟の福田 翔生は開幕3試合で2ゴールと好スタートを切ったものの、以降は第9節・名古屋戦の1得点のみと苦しんでいる。先述したようにチームとしても得点が遠い状況となっている中、兄の前でゴールネットを揺らしたいところだろう。福田 湧矢はJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦の秋田戦で加入後初得点を記録したが、今季のリーグ戦ではゴールがない。互いにスコアを動かすプレーヤーとしても、大きな期待が寄せられる。
また、東京Vは横浜FC戦で警告を受けた平川 怜が今節は出場停止。今季加入して存在感を放っていたMFを欠く中、ボランチに誰を配置するのか。可能性として高いのは森田 晃樹と齋藤 功佑のコンビだが、前節でスタメン出場して自身の持ち味を十分に披露した稲見 哲行も候補の1人。攻撃面がストロングの食野 壮磨も控えており、ポジション争いは熾烈だ。前節で深澤 大輝や鈴木 海音が台頭した3バックと同様に、ダブルボランチの組み合わせにも注目が集まる。
湘南としては連敗後のリバウンドメンタリティーが求められる一戦。現在15位とあって、降格圏の足音が徐々に聞こえてくる中、アウェイで東京Vを破って浮上のきっかけにしていきたいところだ。
[ 文:藤井 圭 ]
