ホームの清水は、ここまで7勝6分8敗を記録し、勝点27を獲得。順位は12位と、目標の10位に限りなく近い位置にいるが、直近3戦は2分1敗と白星に見放されている状況だ。
直近の2試合はドロー。住吉 ジェラニレショーンは「(前々節の)ガンバ大阪戦は無失点で、(前節の)名古屋グランパス戦は1失点。3バックをやる中で、守備面で一定の手ごたえは得ています」とポジティブな感覚を口にするが、失点が減ったと同時に、この2試合はわずか1得点と、攻撃面に物足りなさを感じることも事実。得点を増やすため、秋葉 忠宏監督はクロスとカウンターによる攻撃をキーポイントとして挙げる。
「いまはセットプレーの得点率が50%を超えているので、そこは継続しつつ、カウンターによるゴールは少ないんです。カウンターでこじ開けるためには、良い守備と良い奪い方も大事になるので、そこは意識して映像を見せています。同時に、クロスの上げどころも理解が進んできて、われわれの選手は小さいからこそ、どこに、どのようなボールを上げて、誰が入るのかを整理している。カウンター、セットプレー、クロスと、いろんなパターンがあるからこそ相手は守りにくいので、しっかりと確認をしています」 5月6日に行われた柏との前回対戦は、清水から見て0-1の黒星だった。この試合を振り返った北川 航也は「柏を最少失点に抑えたことは評価できますが、勝つためにはゴールが必要。チャンスもありましたし、前の選手が決められない状況にもどかしさはありました」と口にしている。当時の“二の舞”を演じることのないよう、攻撃面では何よりもシンプルにゴールを求めたい。
名古屋戦でJ1初ゴールを決めた千葉 寛汰は、「1点で満足せず、次も狙っていきたい」と2戦連発へ気合い十分。チームとして確かな自信をつかみかけている守備に加えて、攻撃面でも迫力が増していけば、本拠地というプラス材料も相まって試合を優位に進められるはずだ。
アウェイの柏は、10勝8分3敗の成績で勝点38を積み上げており、現在は2位につける。首位を走る鹿島との勝点差はわずかに『3』。今季より就任したリカルド ロドリゲス監督の下で、J1屈指と呼べるほどのコレクティブなサッカーを見せており、優勝争いに加わっている。
そんな柏について、秋葉 忠宏監督は「ボールを動かすことが得意なチームで、攻撃では相手を引き出しておいて背後を取り、その後のクロス攻撃も整備されている」と分析しており、北川 航也も「人とボールをうまく動かせるチーム」と印象を明かす。アウェイだろうとスタイルを変えるつもりはなく、主導権を握って試合を進めにくるだろう。
まずはどちらのチームがより多くの“攻撃権”を手にするか。その上で、どれだけ多くのチャンスを創出することができるか。その回数が多かったチームが、勝利に近づくのは言わずもがな。両チームの攻撃の質・量に注目が集まるゲームとなる。
[ 文:榊原 拓海 ]

