神戸は前節、C大阪とアウェイで対戦。立ち上がりからハイプレスを仕掛け、好機を作り出すなど良いペースで試合を進めたが、先制を許す。それでも後半開始早々に大迫 勇也のパスをエリキが決めて同点に追いつき、ドローで終えた。
中断期間が明けてからの神戸は町田、横浜FCに敗れたものの、広島に勝利して連敗を止めた。前節の勝点1を加えて勝点を『50』に伸ばし、1位から6位まで勝点2差でひしめく大混戦を戦う。少しの油断が順位を落とす要因になる激烈な争いであり、前節で第9節・新潟戦以来となる先発出場を果たした武藤 嘉紀はこう振り返った。
「去年に関してはチャンスがないところから逆転して優勝まで行くことができた。何が起こるか分からないからこそ面白みもあると思うし、最後に勝ち切れるかどうか、それは細部にこだわってやった者がつかみ取れる。どんな状況でもチームがバラバラにならず、C大阪戦の勝点1というのをポジティブに捉えて、勝点を積み上げていかないといけない」 27日の天皇杯準々決勝・相模原戦では、出場機会の少ない選手を先発起用し、120分のタフバトルを粘り強くしのいでPK戦の末に勝利。チームは一体感を磨きながら進んでいる。
対する横浜FMは今季、降格圏に沈むなど苦しい戦いを強いられてきた。それでも、6月に監督に就任した大島 秀夫氏の下、足並みをそろえて巻き返しにトライ。夏場には主力の移籍があった一方で、多くの新加入選手が加わった。
リーグ戦8連勝と波に乗る町田と対戦した前節は、相手のロングボール攻勢にはバックラインの奮闘や素早い帰陣なども駆使して対抗。結果はスコアレスドローとなったが、全体的に粘り強さを発揮し、4月以来の残留圏内に浮上している。
直近の神戸は佐々木 大樹や広瀬 陸斗の欠場が続くものの、大迫 勇也や武藤 嘉紀、井出 遥也らが負傷離脱から復帰し、前節でJ1通算200試合出場に達した井手口 陽介やチームトップスコアラーの宮代 大聖、横浜FMとの初の古巣戦を迎える永戸 勝也ら主力勢の状態は万全。今節は扇原 貴宏が累積警告のため出場停止となるが、大迫 勇也と武藤 嘉紀が4月以来の同時先発を飾る可能性もある。
一方、横浜FMは7月下旬に負傷離脱からジェイソン キニョーネスが戻り、バックラインに安定感が出てきた。前線ではいわきから加入した谷村 海那や同じく新戦力のディーン デイビッドらがフィット感を高め、過去に何度も神戸を苦しめてきたジョルディ クルークスも加わった。さらに、前回の神戸戦でハイパフォーマンスを見せながら負傷交代に泣いた宮市 亮も状態を上げるなど、順位上昇への充実した陣容を整えている。
順位こそ差はあるが、元来Jリーグのトップを争うライバル同士。負けられない意地やプライドが交錯する、高強度とハイクオリティーの真っ向勝負が期待される。
[ 文:小野 慶太 ]
