横浜FMは札幌をホームに迎えた前節、4分に幸先よくエウベルが先制点を奪うと、同点で迎えた31分に松原 健の見事なスルーパスからヤン マテウスが勝ち越しゴールを奪い、51分にもアンデルソン ロペスが加点してリードを2点に広げる。その後、札幌の猛攻を1失点でしのぎ、3-2で押し切って3連勝を飾った。
札幌戦は2失点と守備に課題は出たものの、3得点はすべて“アタッキングフットボール”らしい縦に速い裏抜けやクロスからのゴールだった。2018年から3年半指揮したアンジェ ポステコグルー元監督時代のスタイルへの回帰を強く印象づける内容となった。その旗手であるジョン ハッチンソン監督は手ごたえと課題をこう指摘する。
「3点とも素晴らしいゴール。クラブが目指すスタイルを見せられた。しかし、2失点は残念。決める場面で決め切らなければ、難しい展開になる。良いサッカーができた中、このような失点をなくさないといけない」 その修正の場となるのが今節。相手は現王者なのだから不足はない。思い返せば、優勝争いをした昨季、天王山となった9月のホーム戦では完敗を喫した。今季はアウェイでリベンジを果たしたが、ホームでシーズンダブルを達成し、イヤな記憶を完全に払しょくする良い機会でもある。復調を支えるダブルボランチの一角を担う渡辺 皓太は言う。
「去年悔しい思いをしているし、負けたくない相手の1つ。神戸を叩ければ、チームも乗ってくる。勝点3を絶対取りにいかないといけないゲーム。SBの背後に蹴られたり、大迫(勇也)選手に一発で当ててきて、収められると相手のペースになる。まず蹴らせないことが第一。特徴がハッキリしているので対策して臨みたい」 一方、渡辺が警戒を強める神戸だが、7月以降、調子が上向いてこない。アウェイで川崎Fと対戦した前節は、前半終盤に飯野 七聖がこの日2枚目の警告で退場すると、57分に先制を許す。63分にはマテウス トゥーレルが一発退場となり、2人少ない状態で戦って2失点を喫して0-3で敗れた。
「退場も仕方ないし、(2人が)次の試合に出られないのも仕方がない。切り替えて次に向かう」とは吉田 孝行監督。とはいえ、特に出場停止だった第12節・新潟戦を除く全24試合に先発出場していたマテウス トゥーレルの欠場は痛い。代役の筆頭はその新潟戦で先発出場した岩波 拓也か。川崎F戦では主力の山口 蛍がベンチ外で今節のメンバー入りも不透明であるなど、選択肢が限られる中、吉田監督の手腕が問われる。
[ 文:大林 洋平 ]

