「1失点目がメンタル面に影響はなかったとは言えませんが、自分たちでゲームコントロールしよう、流れを変えようとする姿があったと思います。2失点目のあと、少し姿勢が変わったと思います」 指揮官も述べたように、最初の失点からしばらくは、逆転を匂わせるものがいくらかあった。しかし2失点目でそれも霧散してしまい、後半の反撃も散発的に終わる。0-4という大敗だけが残ってしまった。悪い流れを変えられないままの敗戦に、チーム内外で“リーダーシップの欠如”というワードが取りざたされた。
「そこが一番、僕はこのチームの課題だと思います。いまはもしかしたら、優勝が難しくなったとか難しい状況下にあるのかもしれないけど、ああいうふうに1点取られて下を向いた雰囲気が初めて出たわけじゃない。僕を含めて、なかなかリーダーシップをとれる選手がいないというのはあるかもしれません」(渡邊 凌磨) ピッチ内に強烈なリーダーがいれば、たとえその意見が間違っていたり方向性がズレていたりしても、意思統一を図ることができる。その効果はともすれば、正解・不正解よりも強い。ただ、いまの浦和にはそうしたキャラクターはおらず、それが個性でもある。
「いまはチーム全員で1人も欠けずに、そういったことをやっていくべきだと思う。去年は(酒井)宏樹くんや(岩尾)憲くん、経験豊富でリーダーシップを勝手に取れるような選手がいて、彼らの一言に大きいものがあったけど、そうじゃないからこそできることもあると思う。みんなが『(自分が)やっていかなきゃ』という自覚を持つことがまず大事」(渡邊 凌磨) ないものをねだっても仕方がない。渡邊 凌磨は全員参加型のコミュニケーションが必要と考えているが、副主将タイプが多い現状の浦和としては、その方向でまとめていくのがベターだろう。
ともかくも、ホームで同じような“悲惨な”試合をするわけにはいかない。渡邊 凌磨は「もう、結果だけです」と短く意気込みを語り、マチェイ スコルジャ監督も「われわれはあきらめていないこと、Jリーグのどのチームと戦っても勝点3を取る力があることを見せたい。トップレベルのモチベーションや姿勢を見せ、前節に見せてしまった姿を払しょくしたいと思います」と決意を語った。
一方の町田は、ここ7試合で1勝4分2敗と勝ち切れない試合が続いており、優勝戦線からは後退。21日に行われたAFCチャンピオンズリーグエリートリーグステージ第3節・上海海港(中国)戦には主力をかなりつぎ込んだほか、今節は国外でのアウェイゲームから中3日という厳しいスケジュールとなる。ただ、昨季埼玉スタジアム2002で行われた試合では、終盤の望月 ヘンリー海輝の投入から見事な“意思統一”を見せ、勝利をもぎ取っている。0-2で敗れた前回対戦の借りを返すためにも、底力を見せたい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
