J1クラブ同士としての対戦は17年ぶりだが、同会場でのこの対戦はまだ記憶に新しい。2024年7月10日、天皇杯3回戦で対戦。FC東京が先制したものの千葉が追いつき、延長戦の末に2-1で千葉が勝利。当時J2だった千葉がジャイアントキリングをやってのけたのだ。
ただ、今回の試合がそう簡単にいかないことは、千葉のスタッフや選手自身が理解している。小林 慶行監督は言う。
「FC東京さんは強度が高い。一人ひとりの能力が相当高いと思います。特にアスリート能力、フィジカル的なデータで言うと、相当なスプリント数があったり、今季はそういう能力に長けた選手がかなり多いところはプレーにそのまま出ていると感じます」 その点が「このリーグで戦っていく以上、間違いなく相当な改善というか向上が必要になるポイント」(小林 慶行監督)であり、地域リーグラウンド第6節を終えて勝点12でEASTグループ3位につけるFC東京に対し、勝点5で9位の千葉がどう立ち向かっていくのか。
小林 慶行監督はFC東京戦に向けたミーティングで選手たちに「強く共有したこと」を次のように説明した。
「最も強くみんなで共有した部分としては、自分たちのスタイルはどうなんだ、どういうスタイルで戦おうとしているんだ、というところ。そこに対して自分たちのマックスのパワーを出せたのかどうかというところです」 2年前のFC東京戦で決勝ゴールを決めた呉屋 大翔は言う。
「自分たちがやっていることを変えることはないので、そこに対して自分たちがいかに自信を持って、信念を持って、愚直にやり続けられるかどうか。(監督が)慶行さんになって積み重ねてきたものは、全員が前に向かってプレーするというところなので、そういうものをいかに自分たちがピッチ上で表現し続けられるかだと思う」 対するFC東京にとっては、単なる3連戦ではなく、アウェイが続くスケジュール。前節は、今年がJ1初挑戦となる水戸を相手になかなか主導権を握れず、90分を1-1で終えた。それでも、今季三度目となったPK戦をきっちり制しているところに今季のFC東京の勝負強さ、勝負へのこだわりが見られる。
千葉は高い位置からボールを奪いにいこうとするだろう。対してFC東京は技術と走力を生かしてパスワークで前進しながらフィニッシュへ持ち込みたい。まずはどちらが自分たちの狙いとするプレーを発揮できるかが見どころだ。
2年前の試合は平日の開催とあって観客数は少なめだったが、FC東京のファン・サポーターはゴール裏を埋め、“J1仕様”と言える応援を見せた。一方で千葉のファン・サポーターもJ1昇格の要因だったとも言えるほど高い熱量を誇る。再び平日開催となるが、両チームのファン・サポーターがどんな雰囲気を作り出すかもまた、この試合の楽しみな要素である。
[ 文:菊地 正典 ]
