ホームの千葉は苦しい戦いが続く。4月4日に行われた第9節・東京V戦で今季2勝目を挙げたものの、以降3試合はPK戦で敗れた第10節・水戸戦を含めて3連敗となっている。
アウェイに乗り込んだ前節・川崎F戦は、開始早々の6分に喫した失点が仇となった。失点以降はホームでの川崎F戦同様、ボールを動かしながら前進し、試合を優位に進めた。その中で安井 拓也、イサカ ゼインが決まってもおかしくないミドルシュートを放ち、加入後初スタメンとなった石尾 陸登が85分にJ1百年構想リーグ初ゴールを決めたが、さらに逆転すべく前がかりになったところを突かれ、完全に崩されて失点。1-2で敗れた。
「どれだけ決定機を作れるかだと思うのですけれど、もちろんもっと回数を増やしていかなければいけない。今日で言えば、足をしっかりと振り切る選手がいて、ゴールポストに当たったシーンもありましたから。ああいうシーンをもっと(増やす)というところと、あれをサッカーの神様に嫌われないように、引き続きトレーニングの中でやっていきたい」 小林 慶行監督がそう言及した点については、ほぼ90分間試合を支配された前々節・東京V戦からの進歩であり、川崎Fに対して内容の面では堂々渡り合った。
その一方で、勝ち切れない。
「その小さい差の積み重ねがスコアとなって、結果となって、最終的にずっと出続けている」 その小林 慶行監督の言葉もまた事実である。なかなか勝てていない状況でもチームは、選手たちはチャレンジする姿勢を崩さず、ポジティブに取り組めている。
それだけに、1つの勝利を早く手にしたい。とにかくチャレンジする前半戦から、後半戦は結果を求めるフェーズにシフトしているのだから、なおさらである。
今節は、日産スタジアムでの横浜FM戦に出場することを熱望しながらも負傷でかなわず、前々節に復帰した横浜FMアカデミー出身の椿 直起に注目だ。
一方の横浜FMは、前節・浦和戦で約1カ月ぶりの勝点3を手にした。ミスによる失点があったなど内容の面では決して満足のいく試合ではなかったかもしれないが、3つのゴールを奪ったことや、後半アディショナルタイムに1点差に詰め寄られたあとは「最後はもうなりふり構わず」(大島 秀夫監督)全員で守れたこと、そして何より勝点3を手にしたことが自信につながっていくだろう。
横浜FMユースでは椿 直起の3年後輩にあたり、今季は個人の結果を強く意識する中、前節で今季2ゴール目を挙げた山根 陸が続けてチームを勝利に導けるか。
間に柏を挟み、8位の横浜FMと10位で最下位の千葉の勝点差は『3』、得失点差では2つ横浜FMが上回る。千葉は勝利すれば最下位脱出、横浜FMは90分での敗戦を喫すると最下位転落の可能性がある。チームの総力が試される連戦の中、極めて大事な勝点3を手にするのは果たしてどちらか。
[ 文:菊地 正典 ]
