最終節は黒星で終わった両チームだが、熊本は自動昇格を決めている横浜FCを相手に一時は2点リードの状況に持ち込んだ。大木 武監督も「(横浜FCと)大差はなかった」と振り返る通り、積極的な前線からのプレスや近い距離のサポートによるボールポゼッション、ゴール前でのコンビネーションなど、積み上げてきた要素を発揮。ただ、シュート数で上回りながら決め切れなかった場面があったことや、カウンターとセットプレーから4失点した守備など修正すべき点も露呈。リーグ戦と同様、切り替えて臨まなくてはならない。
大分も、勝てば4位浮上の可能性があった明治安田J2第42節・琉球戦に敗れ、連敗でリーグ戦を終えた。第40節は横浜FCから3点を奪って競り勝ったものの、第41節・山形戦から2試合連続無得点となっている。引き分けでは年間順位が上の熊本がプレーオフ2回戦に進むため、大分は得点が必要だが、最終節では藤本 一輝、渡邉 新太と、今季の熊本戦で得点を挙げている選手が復帰するなど明るい材料も。1年でのJ1復帰に向けて、この一戦に懸ける思いは相当なものがあるはずだ。
大分は二度目のプレーオフで、一度目の2012年は当時、大木監督が率いていた京都を準決勝で、決勝では現在、岡山で指揮を執る木山 隆之監督が率いる千葉を下して、J1昇格を果たした。一方、大木監督は翌2013年も京都を率いて、リーグ戦を3位で終えてプレーオフに進んだが、決勝で徳島に敗れて涙を呑んでいる。
互いにボールを保持して攻めるスタイルで、見ごたえのある内容になることは必至。大分からも多数のサポーターが訪れることが見込まれ、スタジアムは赤と青の2色に染まる。90分の激闘を終えて笑うのは、熊本か、大分か。熱い“九州ダービー”が幕を開ける。
[ 文:井芹 貴志 ]


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