しかし、予算規模だけで終わらないのがJリーグの面白さであり難しさ。2位以上を狙う甲府にとって現在2位の大宮を倒すことは6ポイントに匹敵する価値があり、モチベーションはクラブ規模にひるむことなく当然高まる。松田 力は「前節は負けたけどまだ5節。2位以上と10ポイントも差が開くとキツいけど、今節は大宮との差を6ポイントから3ポイントにするチャンス。僕自身、連戦になるけどいけますよ」と意欲的だ。
大宮で長くアカデミーを指導し、トップチームの監督・コーチの経験がある甲府の伊藤 彰監督。3連戦最後の大宮戦で先発やベンチメンバーに誰を選ぶのかは分からないが、前節は東京Vに4失点で今季初黒星を喫しただけに、温存したジュニオール バホスを軸にした攻撃陣を組み直し、大宮の堅い守備をどうこじ開けるのか注目したい。大宮も前節はアウェイで栃木に0-1で今季初黒星を喫しており、連敗は許されない。
選手だけでなくコーチングスタッフにも元大宮が多い甲府。大宮アカデミー育ちの黒川 淳史や石川 俊輝は伊藤監督や渋谷 洋樹ヘッドコーチにとってはよく知る選手であり、黒川や石川らにとっては自身の成長を見せて恩返しをしたい恩師でもある。いろいろな感情が絡むが、いまのチームのためにベストを尽くした結果、どうなるのか。読めないだけに興味深い。
[ 文:マツオ ジュン ]
