一方の松本は前節、福岡に1-0で勝利して連敗をようやく『5』で止めたが、東京Vとは対照的に、試合ごとに過半数を入れ替えながら連戦を戦っている。むしろ今季は同じスタメンで戦った試合が一度もなく、チーム作りがいまだ試行錯誤の段階にあることがうかがえる。前節はターゲットマンの阪野 豊史をベンチスタートとし、セルジーニョの1トップ、杉本 太郎とアウグストの2シャドーによる機動力で勝負を挑んだが、試合終了直前まで決定機はほとんどなく、決勝点は伝家の宝刀・セットプレーだった。地上戦は東京Vに一日の長があるだけに、選手起用が注目される。
連戦とあって、やはり両チームとも選手交代がカギを握りそうだ。東京Vは前節、リーグ再開以降ずっとケガで離脱していた大久保 嘉人が、約10分間のプレーではあったが待望の復帰を遂げた。また86分に投入されたスピードスター・山下 諒也がプロ初ゴールを挙げ、チームに勢いをもたらしている。前節の松本で目を引いたのはイズマ。181cm、91kgの巨体を揺らしながらの重戦車ドリブルは異様な迫力で、試合終了間際には自陣から約60メートルを独走してGKと1対1の場面を作った。過密日程の4連戦目という、今季初となる未知の領域に、チームを助けるヒーローの登場を期待したい。
[ 文:芥川 和久 ]
