栃木は明治安田J2第23節・福岡戦から5試合勝利なし、5試合ゴールなしと苦しんでいたが、ここに来て直近2試合はトータルで5ゴール、2連勝と盛り返した。
勝てない時期との大きな違いはリスタートからゴールが奪えていることだ。2試合前の琉球戦、前節の愛媛戦でもリスタートから先制点を奪えており、有利に試合を進めることができた。「試行錯誤したものが結果に出てきている」と指揮官も手ごたえを感じている。
誰が出てもハイプレスを軸としたハイインテンシティーな戦いを貫くことができているが、その中で際立つ活躍を見せているのがSBの黒﨑 隼人。前々節・琉球戦では3アシストを記録しており、その右足から放たれる高速クロスは確実にチームの武器になっている。黒﨑は「まだまだ良くなると思います」と現状に満足する様子はなく、今後も持ち前の運動量やプレー強度の高さを生かし、どれだけ攻守で存在感を発揮できるのかに注目が集まる。
チームとしては変わらず堅調な守備は維持できており、カギを握るのは直近2試合のように先制点を奪えるかどうか。ホームに迎える甲府には前回対戦で1-0で勝利している。狙うのは甲府に対して初となるシーズンダブルである。
一方の甲府は前節、ホームに町田を迎え、2-1で勝利した。直近の5連戦では北九州や徳島を破って昇格圏に肉薄していた甲府だが、その後アウェイで群馬に痛恨の敗戦。昇格に向けてあとがなくなった前節・町田戦で非常に強度の高いプレーで相手を押し切り、持ち直すことに成功した。先制点を奪って勝利に貢献した松田 力は、「この流れを切らさないようにしたい。目の前の試合を全力で戦って勝つだけ。昇格をあきらめていないので、上位に食らいついていくだけです」とチーム全体の気持ちを代弁する。残りは13試合、昇格圏の2位・徳島との勝点差は『11』だ。
栃木は前節の町田と同系と言える相手だけに、前節同様に強度の高いプレーで押し切ることができるかに注目したい。
[ 文:鈴木 康浩 ]