ホームの松本は17位と低迷し、前節から名波 浩新監督が指揮を執る。琉球とのアウェイ戦に臨んだ初陣は0-4と完敗を喫し、8試合勝ちなしとトンネルに迷い込んでいる。
ただ、新指揮官がもたらすポジティブな空気は何ら損なわれていない。むしろ、雰囲気だけなら上位チームのそれだ。責任の所在が自らにあると明言して選手の肩の荷を下ろし、トレーニングの強度も「体にちょうど良い刺激が来ている感じ。ギリギリを攻めているなと感じた」(外山 凌)というさじ加減で落とし込みを図っている。
だからこそ9試合ぶりの勝利をつかみ、確固たる自信を得て次のステップに進みたい。副キャプテンの前 貴之は「とりあえず、数字どうこうより3ポイント。みんな気づいていると思うけど、一番の変化を起こせるのは勝利だけ。最終目標はブレずにやっていきたい」と今節を見据える。
カギになるのは、流動的で捕まえにくい東京Vの攻撃をどう抑えるか。ビルドアップの出発点になる相手のSBに対し、左右のウイングバックがアプローチを掛けられるかどうかがポイントだ。サイドに張るウイングにピン留めされるとプレスに行けず、後手に回る展開もあり得る。サイドの駆け引きは見どころの1つになるだろう。
対する東京Vは破竹の5連勝。前節も難敵の栃木に対し、ゲームプランを修正しながら後半の2ゴールで逆転勝ちをした。永井 秀樹監督は「選手たちの素晴らしい日常の努力と前向きな姿勢、成長がこの連勝につながっていると思う」と語った。
ただ、今節から明治安田J2第28節・大宮戦まで怒とうのアウェイ8連戦という“死のロード”に向かう。しかも季節は夏で、気温も高い。ジワジワと消耗し続ける戦いを生き抜くためにも、6連勝を飾りたいところだろう。ただ、サンプロ アルウィンでは過去5分3敗の未勝利で、ちょっとした“鬼門”になっている。
勢いそのままに過去のジンクスを破るか、新体制で迎えるホームの意地が勝るか。いずれにしても、激戦必至の90分間となるだろう。
[ 文:大枝 令 ]
