栃木は前節、アウェイで残留争いのライバルである愛媛に1-0で勝ち切り、12試合ぶりとなる勝利を収めるとともにJ3降格圏を脱出した。栃木らしいアグレッシブなプレスでペースを握りながら、一転して終盤には再三決定機を作られる苦しい展開となったが、気迫の守備でしのぎ切った。最終ラインを統率したキャプテンの柳 育崇は言う。
「愛媛戦は試合に出ている選手だけではなく、ベンチの選手、スタッフ、すべての人間が勝つために高いモチベーションを持って試合ができたと思う。愛媛戦くらい全員が戦えて初めて試合に勝てるかどうかという舞台に立てると思っている」 愛媛戦は残りの15試合を戦う上であるべき“基準”が見えた試合でもあった。この感覚を今節にいかにつなげられるかだろう。
栃木は山口に直近5戦全勝と相性の良さこそあるが、厳しくもタフな戦いになることは必至。ボールをつないでくる山口に対して、栃木がどれだけ圧力を掛けながらチャンスをうかがえるかが1つのポイントになるだろう。
一方、山口は前々節・群馬戦を0-3で落として連敗する苦しい状況に陥っていたが、前節はホームでピーター クラモフスキー監督体制に移行してから無敗だった山形を2-1で撃破し、連敗を止めた。山形にゲームを支配される苦しい展開だったが、38分に草野 侑己、71分に池上 丈二がそれぞれワンチャンスをしっかりとモノにした。
試合後、渡邉 晋監督は「理想はわれわれがもっと攻撃で押し込みたかったが、こういう試合もしっかりと勝点3に結びつけられることもこの先で非常に大事になってくる」と語り、選手たちのリバウンドメンタリティーも含めて、チーム一体となった戦いぶりを評価。「次のゲームもまたタフにやっていきたい」と意気込んだ。
両チームともに厳しい状況下から奮起して勝ちをつかみ、目線が上がった状態で迎える“次の一戦”となる。激しくも緊迫した攻防になるだろう。
[ 文:鈴木 康浩 ]