松本は勝点32の最下位。今節の結果次第では19位以下が確定する可能性もあるため、ホームでの今節は“必勝”が求められる。一方、アウェイの山口は勝点41で、19位までのポイント差は『6』。もちろん安全圏ではなく、残留を確定させるために白星が欲しい局面となる。シーズン大詰めの緊迫感に負けず、どちらがよりアグレッシブに戦えるか。
山口は前向きなハイプレスに手ごたえを深めており、今節も最終ラインを高く設定しながらコンパクトな陣形で襲撃を図るだろう。そのため、松本が低い位置でロストすれば、あっけなく試合が動く可能性も。松本は先制されるとパフォーマンスが落ちる傾向にあるため、まずは安易な失点を防ぐのが苦境脱出に向けた最初のハードルとなる。
そのために考えられるのは、ロングボールの有効活用だろう。松本は前々節・新潟戦から浮き球の競り合いに強い186cmの榎本 樹を先発に抜擢。特に序盤はセーフティーなボールを前線に送り込み、相手のCBを裏返している。成功すれば押し込むことが可能になり、その流れから先制できれば理想的。ファウルを得てセットプレーからの一撃を狙うのも常道だ。
ただ当然ながら、それは山口も警戒するポイント。百戦錬磨の渡部 博文らを中心とした3バックが駆け引きをしながらクレバーに封殺するか、成長株の榎本がそれを上回るか。まずは制空権を掌握する戦いで、その次にセカンドボールの争奪戦。主に松本の2列目と山口の3列目が、頭と体をフル回転させながら奪い合いに奔走することになるだろう。それを制した者が試合のすう勢を決定づける可能性も大いにある。
[ 文:大枝 令 ]
