秋田は前節、アウェイで徳島と対戦しスコアレスドロー。この試合では前々節の金沢戦で3失点した守備の修正が大きな課題だった。3失点の要因はディフェンスラインが下がり過ぎて全体が間延びし、ボールに対するプレッシャーが掛けられなかったこと。
徳島戦では、選手たちが声をかけ合ってこまめにディフェンスラインを上げ下げし、コンパクトな陣形を維持。最後まで失点を許さなかった。いくつかのチャンスを決め切れなかったのは課題だが、守備面では確かな収穫があった。
さらに、この勝点1はチームにとって数字以上に大きな意味がある。試合直前に新型コロナウイルス感染症の陽性者が出て、4人が離脱する緊急事態となったが、これまで出番のなかった選手が力を発揮して一体感をもたらした。この戦いぶりはポジション争いを活性化し、チーム力向上に寄与するはずだ。
対する甲府は昨季3位につけ、今季の昇格候補に挙げられていたが、ここまでは1勝2分3敗と苦しい状況にある。前節は横浜FCとホームで対戦し1-2で敗れた。前半は推進力が出せず、低い位置でのミスも絡んで2失点と差を広げられる。後半は一転、途中交代でピッチに入ったウィリアン リラが前線で起点となって盛り返し、縦に速い攻撃から長谷川 元希が一矢報いる。結果としては相手に逃げ切られ連敗となったが、チームの底力を感じさせた。
この試合の構図は、ボールを握る甲府に対し、秋田が粘り強く守る展開が予想される。ただ、今季の秋田は敵陣でのプレーも着実に向上している。立ち上がりから激しく試合に入ってチャンスを決め切りたい。甲府は前節までの11失点中8失点を前半に喫しているだけに、前半を無失点で折り返せるかが1つのカギとなりそうだ。
秋田の小柳 達司にとっては昨季まで3シーズンを過ごした古巣との初対戦。「古巣対決はいまのチームに関係ない。とにかく秋田が勝つことに全力を注ぐ。試合開始からフルパワーでできるように準備する」と意気込む。
[ 文:竹内 松裕 ]

