天皇杯を含む直近の公式戦5試合を振り返ると、秋田は1勝2分2敗で現在連敗中。試合のたびに負傷者が発生する緊急事態にあり、東京Vとの天皇杯2回戦では秋田U-18から6人をメンバーに加えて臨んだ。結果的には2-1で競り負けたが、途中出場した秋田U-18の4選手も合わせ、全員がひたむきに走るサッカーを表現した。カテゴリーの枠を越えてクラブとして一体感を生み出したことは、今後のリーグ戦にとどまらず、クラブの将来に向けても間違いなくプラスになるだろう。
対する熊本は直近の公式戦5試合で3勝2分と好調を維持している。明治安田J2第19節は甲府と引き分けたものの、天皇杯2回戦はアウェイでリーグ2位・新潟に4-1で勝利。今季、熊本はホームのリーグ戦で1勝3分4敗と負け越している一方で、アウェイでは6勝4分1敗。さらにアウェイに限れば4連勝中と圧倒的な強さを見せている。天皇杯の勢いに乗り、日本海沿岸を北上して秋田に乗り込むだろう。
堅守速攻の秋田に対し、パスで相手を左右に揺さぶる熊本。両チームの対戦はJ3時代の2020年以来で、同年に就任した指揮官の下でそれぞれのスタイルを磨き続けてきた。試合展開は秋田が粘り強く守り、熊本がボールを握る展開が予想される。
熊本は複数得点した試合では6勝2分で、1得点以下の試合では1勝5分5敗。打ち合いになれば熊本が有利だ。秋田は先制点を奪った6試合の勝率が100%で、そのうちウノゼロが5試合。だが最近は先制を許すことが多く、試合運びを難しくしている。千田 海人が「前半に失点しないことは秋田にとってとても重要なテーマ」と話すように、極力無失点の時間を長くしたい。その上で、相手にボールを持たれたとしても全体を下げ過ぎず、高い位置でボールを奪いにいく攻撃的な守備で相手にプレッシャーを掛けられるかがカギになりそうだ。
[ 文:竹内 松裕 ]

