前節、下位戦線からの脱出となり得た甲府との“裏天王山”で勝点1を得るにとどまったものの、試合を通じて相手の3倍以上のシュートを放つ攻撃的な姿勢を見せた今治はホーム連戦となる今節こそその勢いを勝利という結果につなげることができるか。
順位浮上のきっかけをつかもうとする久保山 由清監督の采配もチャレンジングだ。
前節の結果に関係なく、日々の練習で好アピールをする選手を積極的に起用するなどチーム内の競争を激しくあおり、相手の布陣に対応するべくシステムも柔軟に変化。次々と新たな試みを重ねながらチームの最適解を探る姿勢を見せているだけに、そろそろ結果で手ごたえを感じたいところだ。

相手に応じたシステム変更で勝利への道筋を探る久保山由清監督
対する札幌は、一時は今治とともに下位に低迷していたものの一足早く苦境からの脱出に成功している。
札幌は前節、上位につける湘南を下して4連勝を達成。一気に上位をうかがう位置まで浮上し、勢いに乗ったままアシックス里山スタジアムへと乗り込んでくる。
攻撃面が活性化しつつある今治に対し、札幌は堅守が光っている。直近4試合はすべてクリーンシート。攻撃陣が躍動する盤石の試合運びとは言えないものの、状況に応じてブロックを形成する守備の粘りは「あれもお客さんにとっての1つのエンターテインメント」(川井 健太監督)と特筆すべきものがあり、それが確実な勝点3を呼び込んでいる形となっている。

粘り強い守備を勝点3につなげる試合運びを見せる川井健太監督
見事な修正力で好調へと転じた札幌と、復調の一歩手前まで来ている今治。手綱を握る両指揮官の采配のコントラストにも注目したい。
[ 文:松本 隆志 ]

