ホームの横浜FCは、今季就任した須藤 大輔監督の下、昨季の堅守速攻からの脱却を図り、“主導権を握るサッカー”の構築に力を注いできた。J2・J3百年構想リーグ開幕当初は、つたないビルドアップにプレッシャーを掛けられたり、自分たちのミスから失点がかさんだりと、苦しい戦いが続いた。
しかし地域リーグラウンド終盤戦にかけては、的確なポジションを取りながらボールを前進させる連係プレーが流麗になり、ハイプレスとボール保持に加え、ミドルブロック、ローブロックへの切り替えも整理。守備意識も大きく改善され、最後は3試合続けてクリーンシートで90分勝利と、積み上げてきたものを結果へつなげている。
その中でも須藤 大輔監督の視線は、勝利の先へ向いている。直近の第18節・仙台戦も3-0で快勝したが、2点リード後の試合運びについては「自滅気味になったシーンもあり、改善しなければいけない」と厳しく言及。週明けのトレーニングでも「この1週間が一番フワフワする」と選手たちにゲキを飛ばし、プレーオフラウンドへ向けて気を引き締めた。
対する大宮は、就任2シーズン目の宮沢 悠生監督の下、ショートカウンターだけでなく、ボールを保持しながら崩す“遅攻”のブラッシュアップにも着手。地域リーグラウンドにおいて、J2・J3百年構想リーグ40クラブの中で最多となる38得点を記録した。
その一方で、今季は守備面に課題を抱え、オープンな展開から失点を重ねる試合も少なくない。それでも直近の第18節・岐阜戦は9試合ぶりにクリーンシートを達成。攻撃力を武器にしながら、守備の再構築にも取り組んでいる。
ハイプレスとボール保持を軸に、自分たちからゲームを動かしたい横浜FC。対する大宮も、前へ矢印を強く持ちながら主導権争いに挑む。2026/27シーズンでのJ1昇格を目指す両者による、“攻撃的”な思想がぶつかり合う一戦となりそうだ。
[ 文:青木 ひかる ]
