明治安田J1では着実に勝点を積み上げている両者だが、ルヴァンカップでは苦しい戦いが続いている。ともにグループステージ初戦から連敗スタートとなっており、勝点を獲得することができていない。ともに初戦では3失点、第2節では5失点と大量失点が続いている。同グループの鹿島と札幌が勝点6を獲得しているだけに、プレーオフステージ進出のためには勝利が絶対に欲しいところ。敗れれば極めて厳しい状況となり、引き分けでも望みは薄くなるだろう。第3節ながら、生き残りを懸けたサバイバルマッチの様相を呈している。
今季、リーグ戦ではすでに対戦している両者だが、その際はスコアレスドローに終わっている。得点こそ生まれなかったが、両チームのスタイルがハッキリと表れた好ゲームだった。ボールを握りながら押し込む鳥栖に対して、福岡も集中した守備で対抗。福岡が無失点でしのぐと、終盤には鋭いカウンターを繰り出してゴールに迫るなど、ダービーらしい熱い展開を繰り広げた。平日のナイトゲームとはいえ、サポーターの思いが加わる特別な一戦だけに、今回もその熱量には期待できるだろう。
両チームともに連戦中だが、試合間隔には違いがある。直近のリーグ戦から福岡が中3日であるのに対し、鳥栖は中2日と準備期間が1日短い。ただ、この試合のあと、ともに中2日でアウェイでのリーグ戦が控えているだけに、リーグ戦からのメンバー変更を施す可能性は高い。福岡はリーグ戦でもメンバーを入れ替えてチームとしての総合力を落とさない戦いを見せているが、鳥栖はルヴァンカップではチームのプレーモデルを表現できない試合が続いている。チームの総合力を高めるという意味でも、出場機会を得る選手たちの奮起に期待したいところだ。
注目したいのは、新加入の外国籍選手たちの存在だろう。新型コロナウイルスの防疫措置である隔離期間を経て、外国籍選手たちがチームに合流し始めている。鳥栖もすでにオフォエドゥとドゥンガがチームに合流。福岡もジョルディ クルークスとジョン マリが合流済み。ジョン マリの登録は未完了だが、ジョルディ クルークスは直近のリーグ戦ですでにデビューを果たしている。新戦力のお披露目とそのプレーというのも、この試合での注目ポイントになりそうだ。
鳥栖にとっては、いまだ果たせていないクラブ史上初のプライムステージ進出に向けて可能性をつなぎたいところ。特に前節・札幌戦ではホームで5失点の大敗を喫しているだけに、サポーターの応援に報いるためにもダービーでの勝利は不可欠。意地とプライドを懸けて勝利をつかみ取りたい。
[ 文:杉山 文宣 ]
