柏は明治安田J1第8節の鹿島戦までリーグ戦でクリーンシートを達成できておらず、守備の脆弱さが目立つ試合が少なくなかった。しかし、同第9節のG大阪戦でリーグ戦初の完封勝利を達成すると、前述したように先週末の大分戦でも完封勝利を達成。守備の“テコ入れ”を行ったことで、安定したゲーム運びができるようになってきている。
その“テコ入れ”とは、4バックから3バックへのシステム変更だ。G大阪戦後に北爪 健吾が「明らかに前向きでボールを奪うシーンが多くなった。3バックのシステムだったからこそ、行きやすかった部分もあった」と語ったように、守備時の役割が整理された印象を受けた。対戦相手によって当然プレスの掛け方は変わってくるが、自分たちの守り方が成熟して共通理解が深まれば、より失点する可能性を減らすことができるだろう。また大分戦後に江坂 任が「最初『これでいこう』というのがあっても、試合の中でハマらなかったら声をかけている」と語ったように、試合中に選手たちが積極的に声をかけ、相手の戦術的変化に対して自主的に対応しようとするポジティブな姿勢も評価できる。
「実戦でやっていく中で選手たちの歯車があってきた」と大分戦後にネルシーニョ監督は語っていたが、今節は中3日での試合ということもあり、多少のメンバー変更があるかもしれない。選手層は決して厚いとはいえない状況だが、メンバー変更を行った際にもポジティブな雰囲気・ゲーム内容を継続できるか注目したい。
一方、アウェイに乗り込む湘南はリーグ戦3連敗と苦しい序盤戦を過ごしたが、J1第6節・C大阪戦以降は守備が安定。公式戦6試合負けなしでその間の失点数はわずか『1』と“堅守”を誇っている。
3バックの一角としてスタメン出場を続けている舘 幸希がJ1第10節・神戸戦後に「ディフェンスもそこまで相手にピンチを作られた場面はなかった」と語ったように、強力な攻撃陣を擁する上位チームが相手であってもクリーンシートを重ねることができており、強度の高い粘り強い守備が見られる。浮嶋 敏監督が「バックラインの人数が大きく入れ替わっていなく、昨季から取り組んできた守備の積み上げがある」と神戸戦後に語ったように、いまの湘南の堅い守備があるのはまさに「積み上げ」の賜物。こちらも中3日ということもあり、リーグ戦からメンバー構成が多少変わる可能性があるが、引き続き持ち前の“堅守”を継続することができるだろうか。
先月のリーグ戦で両チームが対戦した際は、呉屋 大翔の2ゴールで柏が勝利を収めている。柏が再び勝利を収めるのか、それとも湘南が前回対戦のリベンジを果たすのか。グループを突破するには負けられない重要な一戦だ。
[ 文:藤井 匠 ]
