6日に行われた第1戦は、ホームの名古屋が理想的な展開で大きなアドバンテージを手にした。ケガ人続出でメンバーやシステムのやり繰りに苦労を感じさせたFC東京に対し、名古屋はCBにキム ミンテが復帰し、ボランチに木本 恭生が入って安定した戦いを披露した。17分、相手のミスを見逃さずにマテウス、稲垣 祥とつないだボールを柿谷 曜一朗がフィニッシュ。幸先よく先制点を奪った。
リーグ戦で無失点試合の新記録を達成したチームの守備は、リードを得るとさらに堅さを増し、相手に攻め込まれても慌てずに対応する。後半にはセットプレーから木本が決めてリードを2点に広げると、終盤に1点を返されるもすぐに3点目を奪取。3-1の快勝を挙げ、2点のアドバンテージを持って第2戦を迎えることとなった。
マッシモ フィッカデンティ監督や選手たちも勝ったことへの喜びは見せた一方で、まだ“後半の90分”が残っていることを強調。4日後に待っているアウェイでの戦いに向けて、すぐに気持ちを切り替えていた。
名古屋が狙いたいのは、準々決勝第2戦・鹿島戦の再現。その時も、今回と同じく2点のリードを持ちながらアウェイゲームに挑んだ。攻める姿勢を貫き、合計スコア4-0で勝ち上がった1カ月前の盤石な戦いぶりを披露したい。その先にクラブ史上初の決勝が待っている。
対するFC東京は、苦しい状態に追い込まれたことは間違いない。アウェイゴールを奪えたことは唯一の光だが、堅守の名古屋を相手に2-0で勝つ、もしくは3点差以上をつけての白星が必要な状況だ(※3-1の場合は延長戦へ)。「首の皮1枚つながった状態」という長谷川 健太監督の言葉が現状の厳しさを表す。
しかし、今大会の戦いぶりを振り返ると、2戦合計で競うプレーオフステージも準々決勝も、第2戦で逆転して突破を決めていることも事実である。スイッチが入ったときの破壊力は抜群で、個人でゲームを決められる選手が前線にそろうだけに、勝たなければいけないシチュエーションというのはやることがハッキリし、戦いやすい面もある。
チームの台所事情が厳しい中で、第1戦から引き続き5バックを選択するのか。それとも4バックに戻し、ホームで攻撃的な姿勢を示すのか。ディフェンディングチャンピオンとしての意地を見たいところである。味の素スタジアムでルヴァンカップを戦うのは、グループステージの第6節・大分戦以来で、約5カ月ぶり。青赤のサポーターの力を借り、大逆転での決勝進出を目指す。
[ 文:須賀 大輔 ]
