柏をホームに迎えた一戦は、34分に大岩 一貴が2枚目のイエローカードを提示されて退場。さらに、68分にPKで先制されてから状況はより苦しくなり、75分には2失点目を喫し、0-2のまま試合は終了した。
「自分たちのミスで1人少なくなってから(試合を)難しくしてしまいました。なんとか引き分けの時間帯を長くして、勝てるプランを目指していましたが、現状の力がそのまま出てしまった」と山口 智監督は試合を総括する。大岩の退場から残りの時間を失点ゼロで耐えしのぎ、1人少ない難しい状況の中でもゴールを奪うことができれば良かったが、理想とはかけ離れた結果となってしまった。
期待値の高い中で迎えたシーズンのスタートは厳しいものになったが、次の公式戦はすぐにやってくる。
リーグ開幕戦から中3日で、JリーグYBCルヴァンカップが始まる。出場メンバーは大幅に入れ替わると予想されるが、今季の湘南は例年以上に選手層が厚く、若手にもポテンシャルの高い選手が多い。リーグ開幕戦では谷 晃生、畑 大雅、平岡 大陽、田中 聡という選手たちがピッチに立った。
リーグ開幕戦のメンバーから外れてしまった選手の中にも、期待の選手はいる。1人目は20歳の若月 大和。2019年のU-17W杯・オランダ代表戦で2ゴールを挙げており、桐生第一高在学時にJFA・Jリーグ特別指定選手としてすでに湘南デビュー。高校卒業と同時にスイスのFCシオンへと期限付き移籍をし、2年間の武者修行を経て今季湘南に復帰した。裏への抜け出しやスピードを生かしたドリブルが武器で、異国の地で心身ともに成長した若月が日本でどんなプレーをするか注目したい。
それ以外にも、JFA・Jリーグ特別指定選手としてすでに公式戦に出場し、ゴールも決めている根本 凌。第100回全国高校サッカー選手権大会で得点王に輝いた鈴木 章斗。同じく高校選手権で活躍した鈴木 淳之介と松村 晟怜。湘南U-18から昇格した石井 大生、原 直生といったルーキーがいる。彼らがプロ選手としてどこまで通用するか。そしてどんな爪痕を残すかに注目したい。
ただ、山口監督はルヴァンカップに対して「タイトルの懸かった試合なので、若手を使うゲームとは捉えていない。良い選手を使って、勝てるように準備するだけですし、その中で競争がある。例年は(リーグ戦と)まったく違う選手を使っていましたが、自分自身はまったくそういう捉え方をしていません」と話す。まずは日々のトレーニングからアピールし、チーム内の競争に勝つ必要がある。
対する福岡は、昨季“5年周期説”に終止符を打ち、J1定着を目指している。リーグ開幕戦では昨季のJ2王者・磐田と対戦した。61分に新加入の前嶋 洋太のゴールで先制したが、90+3分に失点して逃げ切りに失敗。引き分けでのスタートとなった。
試合を振り返って長谷部 茂利監督は「ゲームの最後に関しては、何度も成功している形(4バックから5バックへの移行)でもありますが、あえて後ろを5枚にしなくても良かったんじゃないか。ということも含めて、結果からいえば自分自身の決断でミスをしたなという思いです。もったいない勝点2を落とした」と悔いていた。
互いに今季の公式戦初白星を目指す試合。勝利を手にするのはどちらになるか。そして、ニューカマーの活躍にも期待したい。
[ 文:舞野 隼大 ]
