ともにリーグ戦でまずまずのスタートを切って手にしている自信や手ごたえを、JリーグYBCルヴァンカップグループステージの初戦にどうつなげるかに注目したい。
リーグ前節から3日空いているので選手のコンディションも比較的回復しやすいはずだが、福岡・長谷部 茂利監督と新潟・松橋 力蔵監督がどのような先発を組むのかは興味深いところ。
長谷部監督は「コンディションの良い選手で戦っていく。かつ勝てるように」と話している。同様の言葉を口にした昨季のグループステージのほとんどの試合でリーグ戦からのターンオーバーを敷いていたことを考えると、今節はリーグ戦での先発がまだない選手を中心に構成してくるのではないか。
新潟は特に、J1第4節がこのゲームから中2日の11日に控えており、さらにその相手が強豪・川崎Fであることを考えれば、福岡と同じくターンオーバーを敷く可能性が高いか。
ここまで出場機会が少ない選手構成になれば、選手それぞれのモチベーションはかなり高く、それがハイテンションなゲームの実現につながりそうで、個々の選手のプレーぶりをサポーターは楽しめそう。一方で今季それぞれがリーグ戦で披露しているスタイルを、出場機会を得た選手たちでどこまで表現できるのかにも注目したいところ。チーム内でのスタイル浸透具合を測る機会でもあり、それが勝負のポイントにもなるのでは。
福岡は昨季までの堅守をベースに今季は得点力向上を目指して、ロングボール主体からボール保持率を上げて攻撃の回数と時間を伸ばす手法にチャレンジしており、ここまでのリーグ戦である程度の手ごたえをつかんでいる状況。新潟はあくまでゴールを最終目的にしながらも、連動性の伴うパスワークを前面に出す攻撃を実践しており、それがJ1で十分に通用することはリーグ戦3試合で証明している。
福岡の攻撃的姿勢は今季になって強調されたものなので、浸透度に若干の不安はある。対する新潟はJ2が舞台だった昨季も同様のスタイルで戦って結果を残しており、スタイルの浸透度はかなり高く、メンバー構成が変わってもその表現レベルが大きく低下することはないはず。その点からすれば、攻撃面では新潟が優位に立つのか。
もっとも、福岡は昨季まで堅守をベースにして戦ってきたので、メンバー構成が変わっても堅い守りは変わらず披露することは可能で、そうして試合を進めながらボール保持と速攻をバランスよく実践していくという攻撃マインドを出せれば、結果につながりそうだ。
福岡は昨季のルヴァンカップにおいてクラブ史上初のベスト4進出を果たした。新潟は2015年にベスト4進出を果たしているが、同大会参戦は2018年以来5シーズンぶりとなる。このあたりも今節の結果に影響するのか。
ここまでのリーグ戦と同大会を合わせた通算対戦成績は、新潟が10勝2分9敗と、わずかにリードしている。
[ 文:島田 徹 ]


