シーズン開幕から好調の名古屋。ここまで公式戦8試合を戦って1敗のみで、このルヴァンカップCグループでも、神戸や広島といったリーグ戦で上位につけるチームを撃破し、トップに立っている。今節も勝点3を奪えれば、後半戦をより優位な状態で戦うことができるだろう。
その好調さの要因は2つある。1つは、名古屋の代名詞と言える守備の堅さ。CBは追加招集ながら、3月に初めて日本代表に選ばれた藤井 陽也をはじめ、元日本代表の丸山 祐市と中谷 進之介、そして新天地で心身ともに充実している野上 結貴と実力者がそろっている。その中でコンディションの良い3人が選ばれているが、どの組み合わせでも破たんすることはない。このCB陣に加え、ゴール前には守護神・ランゲラックが立ちふさがり、カギをかける。その鉄壁さは数字(公式戦で失点したのは3試合のみ。いずれも1失点)が証明している。
もう1つは、チーム内の競争だ。昨季は特にFWの競争が弱く、それが得点力不足に影響していた。だが、そこにキャスパー ユンカーが加わり、彼を中心に連係がうまく取れ始めたことでゴールが奪えるようになった。その良化が特に進んだのは、ルヴァンカップCグループ第1節・神戸戦で酒井 宣福が2ゴールを挙げて以降である。それまで出場時間が少なかった酒井などの控え組が結果を出したことで、チームとしての勢いが出て、公式戦8試合で12得点という結果につながった。就任2年目となる長谷川 健太監督の戦術が浸透してきていることも、競争に拍車をかけている要因だろう。
今節はリーグ戦の合間の試合で、名古屋はある程度のターンオーバーが行われることが考えられる。注目したいのは、やはり試合の出場に飢えている選手がどれだけ活躍し、リーグ戦につなげられるか。特に甲田 英將やターレスといった若手は、チームの勝利に貢献しつつ、自分の特長も出したいところだ。
一方、横浜FCはシーズン開幕から厳しい戦いが続いている。リーグ戦は、直近の明治安田J1第6節・福岡戦で連敗を『3』で止めたが、未勝利。ルヴァンカップも勝星がない。とにかく早く結果が欲しいというのが本音だろう。
名古屋とはリーグ開幕戦で対戦し、0-1で敗れたものの、内容的には押し込む時間帯も多く、チャンスも相手より多かった。こちらもメンバーの入れ替えが多いと予想されるが、名古屋に対して苦手意識はないはず。福岡戦では積極的なプレーが多かっただけに、それを継続して今季公式戦初勝利を果たしたい。
今季のルヴァンカップはレギュレーションが変更されており、確実にグループステージを突破できるのは首位だけで、2位に入っても突破できない可能性がある。つまり横浜FCにとって、この試合に敗れるとグループステージを突破できる可能性が限りなく小さくなる。プロとして試合の結果は最も大事なもの。勝利、そしてその先の未来のために全力を傾けたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
