J1からJ3全クラブ参加と、大会フォーマットが大きく変わったJリーグYBCルヴァンカップ。ニンジニアスタジアムで行われる1stラウンド1回戦では、昨季明治安田J3を制して3年ぶりのJ2復帰を果たした愛媛と、J1昇格経験のあるJ2の強豪・長崎が対峙する。
ホームスタジアムでこの試合を迎える愛媛は、同じくホームに秋田を迎えたリーグ開幕戦で1-0での勝利を収め、幸先の良いスタートを切った。その試合では、苦手とするフィジカルベースのスタイルを志向する秋田に対し、終始粘り強さと高い集中力を保ち、少ないチャンスをきっちり決めて苦手意識を克服。一歩成長した姿をホームのファン・サポーターの前で披露した。
2日に行われたリーグ前節では、昇格候補の筆頭格と目される清水と、大観衆に囲まれた“完全アウェイ”の中で対戦。結果は0-2の敗戦。しかし、強豪相手に一歩もひるむことなく、ハイラインから攻守両面で積極的にアクションを起こして数多くの見せ場を作るなど、十分な手ごたえを得た試合とも言えた。新たなカテゴリーでチームの実力を推し量る上でも意味のあった一戦で、目指す“ノンストップ・フットボール”への自信をあらためて深めたに違いない。
新シーズンに好感触をつかみつつある愛媛に対し、長崎はリーグ開幕2戦で白星をつかめないままこの一戦を迎えることとなる。
リーグ開幕戦はアウェイで藤枝と対戦し、スコアレスドロー。前半は相手に主導権を握られる展開で進み、後半になって徐々に盛り返すも、効果的にフィニッシュへ迫る回数が乏しく、やや消化不良感は否めなかった。
ホーム開幕戦となったリーグ前節・仙台戦でも思うように波に乗り切れず、先に2点を失う苦しい試合展開に。終盤に途中出場のエジガル ジュニオの得点で1点差に詰め寄ったが、そのまま無念のタイムアップ。今季初勝利はここでもお預けとなった。
ここまでの流れで言えば愛媛にやや“勢い”はあるが、戦力の充実度は厚みのある選手層を持つ長崎に分があるだろう。ともに現状を考慮した上で、3日間のインターバルを経てどのような布陣で臨んでくるかにも注目が集まる。
愛媛としては、スピードスター・窪田 稜の加入で活性化している両ワイドの推進力を生かして波に乗りたいところ。精力的かつコレクティブな能動的守備から、得意のスピード感のある攻撃へいかにつなげていけるかが大きなカギとなるだろう。
長崎としては、昨季圧倒的な決定力でJ2得点王に輝いたフアンマ デルガドの今季初得点が待たれるところ。また、豊かな戦力を生かすべく、コンディション面を優先させてターンオーバーを行ってくる可能性も十分に考えられるだろう。
勝者は4月17日、2回戦でJ1磐田と対戦することが決まっている。
[ 文:松本 隆志 ]

