4月5日に行われた明治安田J3第8節。松本は、初顔合わせの昇格組・高知をホームに迎えて0-5の大敗を喫した。攻守ともに機能せず、アグレッシブな高知のプレスを真正面から受けて防戦一方に。開始9分の失点を皮切りに瓦解し、歯止めが利かなかった。
前半だけで5失点を喫したのは、松本がJリーグに参入した2012年以降で初めて。早川 知伸監督は「すべてが準備不足だと思う。簡単な言葉になってしまうけれども、そこに尽きる」と振り返った。
準備不足――の中身の1つは、コミュニケーションが十分に機能していなかった点にある。例えば1失点目。指揮官によると、相手のGKが素早く配球してくることはミーティングで共有済みだったという。
しかし、まさにその局面で後手を踏んだ。そこからボールを出された自陣右サイドの守備は連係にスキがあり、ウイングバック、ボランチ、CBが個々の判断で動いた結果、ギャップをいいように使われて失点を重ねた。
失点を喫するたび、円陣を組んで話し合うのが昨季以降のやり方。しかし、そこでも有効なソリューションを見いだせずに漂流を続けた。選手交代や陣形変更を含め、ベンチからの投げかけも0-5になってから。あらゆる側面で機能不全に陥り、ショッキングな結果となった。
この敗戦を受け、選手たちだけでのミーティングも緊急開催。課題などを洗い出した。早川 知伸監督も「こちら側も伝える努力をするし、伝え方も考える。でもみんながどれぐらい頭に残して、どれぐらいスカウティングが重要かも理解しなければいけない」と話しており、双方が歩み寄りながら歩調をそろえようとしている。
約8,000人が訪れたホームで無惨な試合をした直後に迎えるのが、この2回戦だ。大会は異なるものの、松本山雅の気概をピッチで表現するのがマストとなる。ただでさえJ3で4年目のシーズンとなり、1勝3分2敗の18位と大きく出遅れているのが現実。きっかけを探す一戦となる。
迎えるJ1の新潟とは、かつてJ1やJ2で争った間柄。リーグ戦での通算成績は、松本から見て2勝3分3敗となっており、今回は2021年以来4年ぶりの再会となる。
新潟から育成型期限付き移籍中の石山 青空と西村 遥己は出場できないが、リーグ戦で出場停止中の野々村 鷹人は出場可能。連戦でもあり、フレッシュなメンバーが挽回に臨む一戦でもあるだろう。
新潟は平均ボール保持率がリーグ4位。中2日で臨むこの試合でメンバーは替わろうとも、表現するスタイルは基本的に不変だろう。リーグ前節は、国立競技場でのアウェイ戦で神戸を1-0と下して今季リーグ戦初白星をつかんだ。ようやく得た成果をはずみに、この試合でさらに足場を固めていきたい。
[ 文:大枝 令 ]
