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【AFCチャンピオンズリーグ2013 浦項 vs 広島】プレビュー:虎のような浦項のプレスを跳ね返し、ACLサバイバルへの権利をつかめ(13.04.10)

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広島にとってのACLサバイバルは、浦項との厳しいアウェイマッチに賭けられることになった。

広島が今、置かれている状況を説明しよう。所属するグループGは、3チームが勝点5で並ぶ大混戦。勝点0の広島も、3連勝すれば自力での勝ち抜けも可能だ。もし、浦項と引き分けたとしても残り2試合を連勝すれば、他力とはいえ可能性は残る。だが敗れた場合は、もう1つのカードである北京国安対ブニョドコル戦が引き分けに終わらない限り、広島のACL グループリーグ敗退が決定。たとえ望みどおりの結果となったとしても、残り2試合を広島が勝利し、かつブニョドコルと北京国安が共に浦項に敗れるという状況になって初めて、得失点差の勝負に持ちこめる。つまり、広島はアウェイの地で勝点を奪い取る以外に、生き残る方策はないのである。

だが、ホームに戻った浦項は、アウェイとは全くの別チームと考えた方がいい。広島広域公園陸上競技場での彼らは、サイド攻撃を徹底させる一方でアグレッシブな仕掛けは少なく、守備に重点を置いた闘い方を見せた。だがホーム・スティールヤードでは2010年の初対戦と同様、まるで飢えた虎が襲いかかってくるようなハイプレスで広島の息の根を止めるやり方でくるはずだ。
前線も「韓国のカカ」の異名をとる韓国代表MFファン・ジンソンや193センチの高さを誇るFWパク・ソンホ、韓国代表経験を持つウイングで今季のKリーグクラシックでも2得点を記録しているチョ・チャンホなど、前節は先発から外れた主力の起用もある。先週末の仁川戦で引き分け、Kリーグクラシックの首位を水原三星に譲ったものの、依然として今季公式戦負けなし。盤石の態勢で、広島の息の根を止めるべく、手ぐすねを引いている。

広島は厳しい布陣が予想される。青山敏弘・森崎浩司の負傷は癒えず、今節も出場できない。今季のACLには1試合も出場していない森崎和幸の出場の可能性も低い。森保一監督の「若い選手を使いながら勝利する」という強い意思は、ここに来ても貫かれている。
では、青山のいない中盤の構成はどうなるのか。考えられるのが、ホームでの浦項戦で後半から見せた「高萩洋次郎のボランチ・野津田岳人のトップ下」である。今節の広島の考え方で重要なのは、何よりも勝つこと。勝点3をもぎ取るためには、失点ゼロを目指すことも重要だが、まずは点を取らなければ話にならない。
そこで考えられるのは、一発のパスで局面を変えることのできる高萩をボランチで起用し、ハイプレスで来る浦項の背後を突くプラン。守備の負担も増えるが、そこはパートナーを組むであろう岡本知剛が勝利に向けて激しい闘志をむき出しにする。彼をはじめとするチームメイトのサポートが機能すれば、高萩は存分に攻撃のタクトを振るえるはず。ただ、彼はケガあがり。無理をさせられない状況であると判断すれば、経験値が豊富な中島浩司の起用も考えられる。

そして、ルーキー・野津田岳人である。ACLでの広島の運命を、18歳の少年に託すのは少々過酷ではあるが、それだけ能力を認められ、期待も大きい。北京国安戦でも、Jリーグの清水戦や横浜FM戦でも、彼の才能の片鱗は確かに見えた。浦項戦では途中でボランチに下がったことでリズムを崩してしまったが、それでもチャンスはつくっている。相手の圧力は、これまでの相手よりもさらに1ランク上がることになるが、そこを打ち破れるだけの強さも技術も、野津田は持っているはずだ。
万能型MFである18歳は、スルーパスも武器として持っているが、最大の特長はやはり左足のシュート。昨年の高円宮杯決勝で30mの距離から強烈な無回転シュートを叩き込んだシーンが鮮烈に蘇る。爆発的なパワーとキレを持ち合わせる彼のシュートが炸裂すれば、止めることは難しい。もちろん、やみくもにシュートを打てばいいというものではなく「判断」が重要となるのだが、シュートの意識を高めて臨むことが、こういう試合には重要だ。
佐藤寿人と石原直樹という名うての「シューター」と野津田との違いは、ミドルシシュートを打てること。佐藤に対してはどの相手もマークが厳しく、簡単に前を向かせてもらえない。だが、安定のレベルに達しているエースのポストプレーから野津田が危険なミドルを放てば、次は佐藤や石原のところが空いてくる。若者の思い切りが打開へのきっかけにつながれば広島の「奇跡のサバイバル」が一歩近づく。

浦項からクルマで約1時間の場所にある大邱大出身の韓国代表ファン・ソッコは横浜FM戦で復帰し、今節は大きな役割を果たしそう。3連敗3連勝、グループリーグ逆転突破という奇跡に向けて、極めて重要なこの闘い。選手たちの脳裏には、勝利しかない。
 
以上

2013.04.09 Reported by 中野和也
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