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第18節 6.16(日) 14:00KO 国立競技場 神戸vs川崎F 国立競技場に小中学生合計10,000名様を無料ご招待
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コラム

百年構想のある風景

2015/1/30 10:00

北海道よ、立て!

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「北海道には、互角に練習試合ができる相手がいない。このまま、コンサドーレ札幌だけが道内で頑張っても強くはなれません。」10年前、当時のクラブ関係者から聞いた話が言葉通りになっている。欧州では、ルール地域(ドイツ)、北イタリア、中部イングランドなど、一定エリアにクラブが集積したところほど強豪クラブがひしめいている。 札幌より2年前の1996年、福岡がJクラブとして九州に初めて誕生。その後、大分(1999)、鳥栖(1999)、熊本(2008)、北九州(2010)らが加わった。

今シーズンはJ2の5クラブで“バトル・オブ・九州”と銘打ったダービー合戦が組織化され、福岡のJ1昇格という成果をあげた。さらにJFLには、長崎(準加盟)、FC琉球、ホンダロック(宮崎)と続く。J2全試合中、九州ダービーマッチのホーム平均入場者数は、全18試合平均を20%も上回る熱狂ぶり。九州各地に育ち始めたスポーツ文化は、福岡一極集中の是正にも寄与し、来春の九州新幹線全線開業にも好影響を与えるだろう。 立命館大の高橋伸彰教授(夕張出身)によると、「札幌に下宿し通学していた1970年当時、高校の先生から『本州から見れば、津軽海峡を渡ると北海道と札幌がある』と聞かされ“なるほど”と思ったことがある」という。実際に、北海道と札幌の人口比は、当時の4対1から2005年には2対1にまで一極集中が加速した。はたして、北海道は、03年に創設された道州制特区のモデルに相応しかったのか。 プロ野球とは異なり、Jリーグは特定の都市を本拠地(ホームタウン)とする“わがまちのクラブ”から成る。道内の各市町村にスポーツクラブをつくり、豊かなスポーツ文化を育むことが、北海道の百年構想である。

12年前その先陣を切りコンサドーレ札幌がJリーグに登場した。だが、J2の登竜門JFLに北海道チームが一つもない、6チームで構成される北海道1部リーグ(2010)に札幌以外に本拠地を置くチームが僅かに2つ(帯広、函館)しかない。Jリーグの理念が道内に広がらなかったことは、コンサドーレ札幌自らの成長を鈍らせる原因ともなった。 そろそろ、札幌の北海道ではなく、北海道の札幌にならねばならない。その相手としてたとえば、今年コンサドーレ札幌の試合に約7千人のファンを集めた函館、札幌には強いライバル意識を持つ十勝の帯広、北海道第二の都市(人口35万人)旭川。所属リーグは異なれども、この4都市で“北海道カップ”を創設、“バトル・オブ・北海道”を始めてはどうだろう。 Hokkaido Be Ambitious !