今日の試合速報

2019 J1参入プレーオフ決定戦
2019 J1参入プレーオフ決定戦

コラム

青山 知雄の悠々J適

2015/8/12 18:26

最後の万博での初タイトル獲得が、リーベルへのリベンジにつながる(♯21)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「EAFF東アジアカップがあったので、(日本代表6選手をスタメンから外した)ガンバさんには申し訳なかったと思いますけど、非常に良いチームが来てくれて、レベルの高いサッカーを見せてくれた」

日本サッカー協会の大仁 邦彌会長が試合後の囲み取材でこう語ったように、8月11日に大阪・万博記念競技場で行われた「スルガ銀行チャンピオンシップ2015 OSAKA」でガンバ大阪に3-0と大勝したリバー・プレート(アルゼンチン)は、素晴らしい組織と個人技術を兼ね備えたチームだった。

同大会にコパ・トタル・スダメリカーナ2014王者として来日したリーベル。先週水曜にはコパ・ブリヂストン・リベルタドーレス2015を制しており、南米王者として年末に日本で行われるFIFAクラブワールドカップ(FCWC)への出場を決めたチームでもあった(今シーズンのコパ・ブリヂストン・リベルタドーレスはファイナルにメキシコ=北中米カリブ海サッカー連盟所属=のティグレスが勝ち上がったため、リーベルは決勝進出時点で南米王者としてFCWCに出場することが確定していた)。

スルガ銀行チャンピオンシップを制したリバープレートは、年末のFCWCでも来日する
スルガ銀行チャンピオンシップを制したリバープレートは、年末のFCWCでも来日する

南米王者になったばかりのメンバーがほぼ顔をそろえて来日したスルガ銀行チャンピオンシップで、リーベルが大仁会長をうならせるだけのサッカーをしたのは間違いない事実。迎え撃ったG大阪にとっては、日本代表4選手(GK東口 順昭、DF丹羽 大輝、DF米倉 恒貴、FW宇佐美 貴史)をメンバー外とする中で苦しい展開を強いられてしまうことになった。

試合は2点を先行されたG大阪が、ベンチ入りしていた日本代表MF倉田 秋とDF藤春 廣輝を途中投入して後半に猛攻を仕掛けたが、何度もゴール前に攻め込みながら決定力を欠いて一矢報いることはできず。藤春が「足下の技術は相手のほうがレベルが高かった。見ていても勝てる相手ではなかったし、球際はまだまだ弱いと感じた」と漏らすほどの内容で完敗を喫した。

ただし、G大阪は倉田投入後に今野 泰幸をボランチからセンターバックへ、遠藤 保仁をトップ下からボランチへポジションチェンジしたことで試合を落ち着かせ、ポゼッションしながら主導権を握ることができていた。だからこそ「キックオフから日本代表組を含むベストメンバーで戦えていれば……」と思ってしまうのが正直なところ。やや不完全燃焼の感が強くなってしまったのは自分だけではないはずだ。

FCWCでのリーベルとの再戦を遠藤は視野に入れている
FCWCでのリーベルとの再戦を遠藤は視野に入れている

だが、G大阪には今回のリベンジを果たせる舞台がある。

現在勝ち上がっているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で優勝すれば、もしくはG大阪と柏レイソルがACL制覇を逃した場合に明治安田生命J1リーグで優勝すれば、すでにリーベルが出場を決めている年末のFCWCに出場できる。倉田が「また対戦できる舞台に戻ってきたい」と話せば、大黒柱の遠藤も「このままでは終われない。またリーグ戦とACLが始まるんで、自分たちの力を発揮して、アジアのチャンピオンを目指してチーム一丸となってやっていきたい」とリーベルとの再戦を視野に入れる。

これまで数々のタイトルを獲得してきたG大阪だが、実はホームの万博でタイトルを獲得したことは一度もない。過去2度のリーグ制覇はいずれもアウェイの地(2005年=等々力、2014年=徳島)で、ヤマザキナビスコカップや天皇杯、FUJI XEROX SUPER CUPはすべて中立地開催でウィナーが決まる。2008年に優勝したパンパシフィックチャンピオンシップはハワイ開催で、初めてアジアの頂点に立った同年のACLは優勝を決めた試合がオーストラリアのアデレードで行われていた。

一昨年に万博でJ2優勝を達成しているが、これは別扱いにしていいだろう。来シーズンから現在建設中の新スタジアムの運用が始まるため、Jリーグ開幕から長らく本拠地としてきた万博記念競技場で歓喜の姿を披露できるのは、今シーズン限りとなることが濃厚だ。

万博でのタイトル奪取の悲願をG大阪は達成できるか
万博でのタイトル奪取の悲願をG大阪は達成できるか

ちなみにG大阪はこのままACLで勝ち進めば、決勝第2戦をホームで戦える組み合わせになっている(現時点で会場は未定)。また、J1リーグで年間勝点1位になれば、Jリーグチャンピオンシップの第2戦をホームで戦える。このいずれかしか万博でタイトルを獲得するチャンスはない。そして、それがリーベルとのリベンジマッチにつながるのは言うまでもない。

G大阪のゴール裏サポーターはリーベルとの試合前に「万博でタイトルを取るチャンスが来ました!」と拡声器でスタジアムに呼びかけていた。また、彼らは今シーズン、スタジアムの外周壁に「ありがとう万博」という手描きの横断幕を掲げている。残念ながら今回は達成できなかったが、万博のラストシーズンをタイトル獲得で飾りたいという気持ちが強いのだろう。

アジアの頂点に立ってリーベルへの再挑戦権を得るために、そしてその先にある世界の頂点を目指して――。最後の万博でG大阪が見せる意地に注目したいと思う。