17日には鹿島の染野 唯月が期限付き移籍で加入することが発表されたが、2回戦で鹿島の選手として出場しているため、天皇杯での選手登録はかなわない。直近の公式戦だった明治安田J2第26節・大宮戦では本職がDFの選手4人を中盤や前線で起用せざるを得なかったが、城福 浩監督は依然として難しいメンバー繰りを強いられることになる。
磐田とは昨季のJ2で2戦2敗。2015年以降、公式戦7試合で勝利がない。サポーターの記憶に一番残っているのは2018年のJ1参入プレーオフ決定戦だろう。2008年以来となるJ1復帰を目前としながら、シュート2本に抑えられて0-2と完敗した。その試合に出場した現・東京Vの選手は、平 智広、梶川 諒太、奈良輪 雄太。彼らはベテランとしてチームを支え、引っ張る立場でもある。コロナ禍に見舞われた苦しい状況だからこそ、彼らを中心に1つとなって乗り越えたい。そして、3回戦で相まみえた川崎Fに続き、因縁の相手に対して勝利をつかみ、優勝した2004年度大会以来の準々決勝進出を果たしたい。
J1で最下位に沈む磐田の状況も悪いと言っていい。リーグ戦4連敗中。そのすべての試合で無得点となっている。突発性難聴を発症して離脱していた大津 祐樹が復帰したという朗報はあるものの、ファビアン ゴンザレスが欠場しているいまは「誰がゴールを決めるのか」という点で大きな課題がある。
リーグ戦でノーゴールが続く杉本 健勇は、古巣戦となるこの試合でゴールを奪うことで流れを変えたいだろう。
「厳しい状況ではあるが、選手たちと前を向いてやっていきたい。まだ挽回できるチャンスはあると思っている。選手たちとともに勝点を取れる、もっとアグレッシブに前に行ける状況を作っていかなければいけない。メンタルの部分も含めて、しっかりと準備したい」 伊藤 彰監督もそう話している。
苦境にある両チーム、前向きになる結果をつかむのはどちらだ。
[ 文:田中 直希 ]
