明治安田J1では京都は優勝争い、横浜FCは残留争いと対照的な位置にいるが、一発勝負のトーナメント戦で結果をつかみ、今後へはずみをつけたい気持ちは同じだ。ラウンド16進出を懸けた激しい戦いとなるだろう。
京都は約1カ月前に行われた2回戦・奈良戦で1-0の勝利を収めた。試合間隔がタイトでなかったこともあり、リーグ戦で先発している選手の大半を起用して挑み、前半から多くのシュートチャンスを作り出したが、相手GKの好セーブもあってスコアレスで試合が進む。均衡が破られたのは後半終了間際の87分。中盤でボールを拾ってからの速攻で左サイドから折り返したボールを、途中出場の福田 心之助が相手DFと交錯しながらも押し込んで、これが決勝点となった。
曺 貴裁監督は番狂わせが起こりやすいカップ戦の初戦の難しさを口にしつつ、「全体を通して焦れずに、事故のような失点をしないように守ることも含めて、よく我慢をした試合になったと思います」と振り返っている。
横浜FCは2回戦・いわてグルージャ盛岡戦で2-1の勝利を収めた。リーグ戦の合間の日程だったこともあり、直近の公式戦から先発11名を総入れ替えして挑んだ中、63分に右CKから鈴木 準弥のキックを櫻川 ソロモンが折り返し、室井 彗佑が押し込んで先制する。その後追いつかれたが、終了間際の 90+4分に今度は左CKから鈴木 準弥のキックを小倉 陽太がヘッドで合わせ、これが決勝点になって勝ち抜けを決めた。
四方田 修平監督は「ああいう展開で同点にされると相手にも勢いが出てきて、試合が本当にどう転ぶか分からなくなってしまいがちです。ただ、選手たちは冷静に対応してくれました」と評価している。
両チームはリーグ戦で4月に対戦しており、その際は京都が2-1で勝利している。15分に原 大智がミドルシュートを決めて、京都が先制。後半開始直後の49分に横浜FCは左サイドからのアーリークロスから最後はルキアンが押し込んで追いつくが、京都は70分に中央を切り拓いた奥川 雅也が決勝点を挙げている。
両チームともどのようなメンバー構成となるかは注目点の1つだ。京都は、日本代表として東アジアE-1サッカー選手権決勝大会に挑んでいる原 大智の欠場が濃厚。また、キャプテンの川﨑 颯太はマインツ(ドイツ)への期限付き移籍が決まり、米本 拓司は左足第5中足骨骨折により全治3~4カ月の長期離脱となった。彼らの不在は痛いが、今季は誰かが試合に出られないときもチャンスを与えられた選手が活躍を見せることで勝利をつかんでおり、今回もさまざまな選手が天皇杯へ向けてモチベーションを高めている。
一方の横浜FCは、次のリーグ戦までの試合間隔が京都よりも1日少ない中3日で、順位の近い清水との大切な試合が控えている。そうした要素や選手のコンディションも見極めながら、どういったスタメンを組んでくるのか。
試合は19時キックオフ。当日は雨が降る可能性もあるため、最新情報を確認してからスタジアムへ来場していただきたい。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

