そして連勝を狙った前節・横浜FC戦。どちらかというとボールを持たされる展開となり、攻めながらも苦しむ状況に。もがく浦和を尻目に、前半で抜け目なく2点を先行した横浜FCが反撃を許さず、試合はそのまま0-2で浦和の敗戦となった。
リーグ再開から、思うようなサッカーが展開できない試合が続きながらも、1ケタ順位にとどまっている浦和。その原動力の1つは、リバウンドメンタリティーだ。それが連敗を喫したのは一度のみという結果に表れている。特に4失点を喫した第6節・柏戦、6失点を喫した第9節・名古屋戦の直後はいずれも零封で勝利しており、その反発力は苦しみながらも上位に食らいついている一因となっている。
一方で連勝も二度しかなく、いずれも『2』でストップ。勝ったあとに波に乗り切れない面も見られる。これはやはり、目指すサッカーを表現できている試合、回数、時間がまだ少ないことが要因だろう。トレーニングと実戦で積み上げ、少しずつ幅を広げていく中で、逆にやや迷いが見られる場面も散見される。坂道を上っていく中で、いまが最も苦しく、先が見えにくい位置かもしれない。
今後も厳しい状況が続いていきそうだが、我慢してやり切らないことには細部も全体も、事の成否を正しく評価できないだろう。クラブ全体でしっかりとした実践と評価、そのサイクルが回っていくことを期待したい。
一方、埼玉スタジアム2002に乗り込むFC東京は9月を4勝1分2敗と勝ち越し。2位・C大阪と勝点4差の3位につけているが、アウェイで行われた前節・鳥栖戦で完敗を喫したのは気がかりだ。3連勝を目指して臨んだ鳥栖戦だったが0-3の大敗。「今日は鳥栖がすべての面で上回ったと思います。完敗です」と長谷川 健太監督も肩を落とした。
今季初出場となったバングーナガンデ 佳史扶など出場経験の少ない選手を起用していたこともあったが、「やっぱり監督に選んでもらった11人がもっと戦わないといけない。全体的に気持ちが足りなかったり、チームとして本気で勝ちにいったときに相手に上回られてしまいました」と渡辺 剛は語っていた。中2日と準備期間がない中でメンタル面の修正は急務だろう。
前回の対戦では味の素スタジアムのジンクス(今季はFC東京が16年ぶりに勝利した)が話題となったが、今回の舞台・埼玉スタジアム2002でも同様の傾向にある。FC東京が埼スタで勝利したのはなんと、2003年が最後。FC東京がホーム戦に続いてジンクスを打ち破るのか、浦和が上位に食らいつくべくジンクスを継続させるのか。意地のぶつかり合いにも期待したい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
