広島は11日にエディオンスタジアム広島で名古屋と対戦し、2-0で会心の勝利を収めた。チーム全体で連動したプレスを掛けてショートカウンターから先制点を奪取し、相手につけ入るスキを見せることなく試合を進めてセットプレーから追加点を奪った。相手に打たれたシュートは3本。広島はほぼ危険な場面のない理想的な展開を体現できたが、最後尾でチームを支えたGKの林 卓人はその理由をこう語っている。
「ここ数試合の戦いには、ずっとみんな手ごたえを感じていたと思う。ただ、ちょっとしたスキを突かれたりして勝点を落としてしまっていた。そういうもったいない部分があった中で、名古屋戦はもう1回みんなで結果につなげるんだという集中力や気迫を出して戦えた。声もよく出ていたし、ここ数試合の悔しさをチームとして表現できたのかなと思う」 そして、中2日で控える今節の横浜FC戦を心待ちにしている。
「まだ誰が出ていくかも分からないけど、誰が出てもチームとして集中力を維持して、ストロングな部分の強さをより増していけるようにやっていけば、チームとしてもまた1つステップを上れると思う。そういう楽しみのある試合だし、自分もそれを支えていきたい。どういう立場でもチームを後ろから後押ししていきたいと思います」 チーム最年長の38歳が、今節をチームがステップアップできるチャンスの試合と捉えていた。このチームにたくさんの伸びシロがあることを感じられているからだろう、林は中2日の試合に臨めることがとても楽しそうだった。
伸びシロという意味で、横浜FCは今季にその可能性を大きく広げてきたチームの1つだろう。降格がなく大胆に若い選手を抜擢できるレギュレーションの中で、多くの若手がベテランと切磋琢磨する中で貴重な経験を積んできている。
先日にベルギー2部のロンメルへ来シーズンから完全移籍することが発表された斉藤 光毅は、その代表格。城福 浩監督はこれから海を越えていく19歳のアタッカーに対し、「自信を持ってプレーしている彼に対してわれわれも準備をしないといけないし、リスペクトもしないといけないですけど、簡単にやらせないぞという思いもあります」と笑みを浮かべていた。
今季の対戦はJリーグYBCルヴァンカップも含めて広島が2勝。8月にニッパツ三ツ沢球技場で行われたJ1第8節は、前半に横浜FCを圧倒して2得点を奪った広島が勝利を収めたが、後半に横浜FCが猛攻を仕掛けたことも忘れられない。あの対戦から3カ月を経て、両チームはどんなゲームを展開してこれからの成長につなげていくのだろうか。
[ 文:寺田 弘幸 ]