川崎Fは開幕戦を金曜に、C大阪は土曜にそれぞれホームで戦っており、それぞれ中4日と中3日。ホームチームのほうが日程面で優位。どちらも第1節を2-0で終えており、手ごたえをつかんだままこの試合に臨むことができそうだ。
「王者、盤石」の印象を強く抱かせたのが川崎Fの開幕戦だった。大島 僚太、登里 享平という主力2名を欠いていたが、それを感じさせない試合運び。前半のうちに家長 昭博が2ゴールを奪うと、FUJI XEROX SUPER CUPで課題となっていた2-0からの試合運びでも安定したものを披露した。交代選手も含めて高い守備意識が途切れることなく、攻撃力が自慢の横浜FMを相手に無失点に抑え切った。
C大阪は8年ぶりに復帰したレヴィー クルピ新体制の船出となった第1節、柏を相手に2-0で快勝を収めた。サプライズ的に先発した大久保 嘉人が裏への抜け出しから相手DFを退場に追いやると、さらに先制点も奪う大活躍。清武 弘嗣、大久保、そして坂元 達裕という2列目が良さを出す“レヴィーセレッソ”の色が出ていた。
今年で39歳を迎える大久保だが、第1節は61分に交代しており、比較的疲労は少ない状態か。層が薄くはないポジションではあるが、先発出場すれば古巣である川崎Fにとっては脅威になるだろう。3年連続J1得点王の一撃には十分に注意が必要だ。
ここから3月21日まで、互いに連戦が続いていく厳しいスケジュール。11人だけで戦い抜けるはずもなく、開幕戦とは違う先発メンバー、さらに交代選手の躍動といった底上げ、突き上げは欠かせない。
川崎Fでいえば、橘田 健人、知念 慶、遠野 大弥、それに車屋 紳太郎や山村 和也のアピールと活躍に期待がかかる。C大阪では加藤 陸次樹、中島 元彦、小池 裕太、そして進藤 亮佑、高木 俊幸らがポイントだ。彼らが結果を残すことにより、さらなるチーム内競争が生まれて全体の力が向上していく。高いモチベーションの持続にもなる。
それに昨季以上を目指す両者にとって、昨年度1位と4位の戦いで相手を上回ることは目標に近づくことにもつながるだろう。C大阪は個人の能力を生かすサッカーを志向していて、“アウェイ仕様の戦い”はしないはず。お互いに決定機が頻出するような試合になれば、見ている人にとってスペクタクルな一戦になるだろう。
主導権の握り合いでは、技術の高い中盤の3選手がカギとなる。川崎Fではジョアン シミッチ、脇坂 泰斗、そして田中 碧。C大阪では原川 力、奥埜 博亮、そして大久保といった面々がマッチアップする相手のマークを外して前を向く場面が増えると、敵陣に押し込み続けられる。
連覇を目指して好発進した川崎Fと、新体制の初戦を良い形で終えたC大阪の対決ということで、注目を集めそうな一戦。意味合いで言えば、王者に対するC大阪の力試しか。どんな戦いになるか、いまから楽しみにキックオフを待ちたい。
[ 文:田中 直希 ]


