ゲーム展望に目を移せば、横浜FMの守備の要・チアゴ マルチンスと、昨季横浜FMに所属した広島の攻撃の核・ジュニオール サントスの“元同僚対決”が注目される。 両者ともに開幕戦は白星を挙げられておらず、互いにリーグ戦初勝利を目指す一戦となる。
横浜FMは川崎Fとの開幕戦で可変システムが機能せず、完敗を喫した一方、週中に戦ったJリーグYBCルヴァンカップ・仙台戦は1-0で今季初勝利を手にした。その中で特筆すべきは川崎Fの前半と後半、および仙台戦はすべて異なるシステムで戦っている点。その采配の意図について、アンジェ ポステコグルー監督は「今季はメンバーの状況やコンディションによって2つ3つのやり方を用意しており、その都度、自分たちの置かれている状況を踏まえる」と明かす。
つまり、広島戦もどのような人選、システムなのか読みづらい。ただ仙台戦は7人を入れ替えたターンオーバーを敷いており、川崎F戦の先発メンバーを中心に仙台戦で途中出場したマルコス ジュニオールと5日の全体練習にも参加した新外国籍選手・エウベルらで構成される可能性が高い。
中でも注目は今季から副主将に就いたチアゴ マルチンス。ここ2戦はケガで離脱していた主将・喜田 拓也に代わってキャプテンマークを巻き、チームをけん引した。仙台戦ではリーグ制覇した2019年を彷彿させるパフォーマンスを見せており、「オフからケガ予防のトレーニングで体を作ってきた。現状に満足することなく、もっと自分を良くすることでチームを良くしていきたい」と語る。仲が良いというジュニオール サントスとの対戦に向けては、「ジュニオールはとても良いプレーヤー。スピードもパワーもあり、ドリブルが厄介。広島の武器であるジュニオールを止めるためにも集中して試合に入りたい」と意気込む。
対する広島は開幕戦の仙台戦、週中のルヴァンカップ・清水戦ともにドローに終わった。渡辺 皓太が「堅いイメージ」と語るように昨季の堅守を継続しつつ、今季から4バックに取り組み、攻撃力アップに力を注いでいる。
清水戦はターンオーバーを敷き、今節は仙台戦のメンバーが中心となりそうな中、冒頭にも触れたようにカギを握るのがジュニオール サントス。城福 浩監督も「サントスが中でプレーするときとサイドでプレーするときがある中、ほかの選手がどう生かせるか。バランスが良くなれば、決定的なチャンスも作れるし、ほかの選手にも得点チャンスが生まれてくる」と語っており、やはり、リーグ屈指のポテンシャルを持つストライカーの生かし方が勝敗を分けるポイントとなりそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]

