大分はミッドウィークに予定されていた前節のG大阪戦が新型コロナウイルス禍の影響で中止に。前々節・横浜FC戦はホームでの開幕戦・徳島戦と同様、ほとんどの時間帯で相手に主導権を握られる展開となったが、好機を逃さず先行して逃げ切り、今季初白星を挙げた。
FC東京は開幕の浦和戦(1△1)、ルヴァンカップ開幕の徳島戦(1○0)とロースコアで2戦を終えたあと、第2節はC大阪に3-2で勝利、第3節は神戸に2-3で敗れた。第2節は17本、第3節は13本のシュートを放っており、前節は今季初黒星となりはしたが、互いのスタイルを存分に表現し合って両ゴール前のシーンを多く作り出す見ごたえのあるゲームを演じている。
大分の片野坂 知宏監督にとってFC東京の長谷川 健太監督は、2014年から2シーズン、G大阪でヘッドコーチと監督としてともに戦った戦友であり師でもある。片野坂・大分と長谷川・東京の四度にわたる対戦は、ここまでFC東京が圧倒的なチーム力を見せつけるような内容で3勝。AFCチャンピオンズリーグとの兼ね合いでFC東京が前代未聞の過密日程をこなしていた昨季のJ1第24節に、ようやく大分が1勝を遂げた。
今節も、双方がチームスタイルを表現してぶつかり合う展開が予想される。今季の大分は昨季までと主力が大幅に入れ替わったことで、そのスタイルのカギである後方からのビルドアップを再構築する必要に迫られ、プレシーズンから取り組んできたが、ここまでの公式戦3試合を見る限り、完成度はまだ高いとはいえない。特別指定選手の宇津元 伸弥を除いて、公式戦3試合で全フィールドプレーヤーを起用するなど腰を据えたチーム育成の構えを見せる大分が、シーズン序盤にどれだけ組織力を発揮できるか。
FC東京は昨季から採用する[4-3-3]の、中盤の並びを試行錯誤している様子だ。特に昨夏に移籍したアンカー・橋本 拳人の後任がなかなか定まらず、昨季後半に活躍した髙萩 洋次郎は今季はまだリーグ戦での出場なし。毎試合、戦力の組み合わせと配置を変える中で、前節は森重 真人を中盤の底に配置して好感触を得た。ディエゴ オリヴェイラやアダイウトン、永井 謙佑、レアンドロら前線のスピードと迫力はリーグ屈指で、前節は後半にシステム変更しながら激しい守備を仕掛け続けている。
大分にとっては、そんなFC東京の激しいプレッシングを受けながら攻め込んでいく力が試される一戦。ロストすればたちまちピンチとなるマッチアップにおいて、相手の守備方法を確認しながら、柔軟にいなして前進したい。今季から最終ラインを率いる坂 圭祐が、守護神・高木 駿とともにどのように攻撃を組み立てていくかが楽しみだ。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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