ホームのC大阪はここまで4勝1分2敗。直近4試合は3連勝を含む負けなしと好調をキープし、ホームでは3戦全勝と強さを発揮している。その原動力は、7試合5得点と“完全復活”を遂げた大久保 嘉人を筆頭とした攻撃陣。ここまで奪った13得点は川崎Fに次いで2番目に多く、“攻撃サッカー”が信条のレヴィー クルピ監督の色がピッチに表れている。ただ、今季初の無得点に終わった前節・湘南戦でアクシデント。坂元 達裕、高木 俊幸、原川 力と、一度に主力3選手がケガで離脱してしまった。坂元と原川はここまで全試合で先発を果たしており、高木も途中出場で貴重な働きを見せていただけに、チームにとっては大きな痛手。もっとも、長丁場のシーズンなため、すべてが万全に進むことはない。今回、出場機会を得る選手にとってはチャンスであり、“代役”に留まらない活躍に期待したい。
攻撃力を全面に押し出し、好スタートを切ったC大阪だが、直近の2試合はともに無失点と守備での安定感も増している。マテイ ヨニッチが抜けて不安視されたCBも、プロ2年目の西尾 隆矢が台頭。奮闘を続けている。もう1人のCB瀬古 歩夢は3月29日に行われたU-24日本代表戦で先発し、今節の相手である鳥栖の林 大地の先制点をアシスト。守備でも力強いプレーで無失点に抑えるなど、進境著しい様子を見せている。チームに戻って迎える今節のパフォーマンスにも注目だ。
一方、アウェイに乗り込む鳥栖は、さらに絶好調。リーグ戦では4勝2分と無敗を続けており、無失点も継続中。序盤のJリーグ全体を沸かせる健闘を見せている。GK朴 一圭もビルドアップに加わりつつ、両サイドが大きく広がって幅を取り、相手を押し込んで敵陣を攻略していく攻撃は圧巻。攻から守への切り替えも速く、若きタレントたちがピッチで躍動している様は、まさに爽快だ。福岡との“九州ダービー”となった前節は無得点に終わっただけに、今節は再びゴール前での精度を高めていきたい。U-24日本代表戦で先制点を決めた林にとって、大阪は地元。東京オリンピックのメンバー入りへ向け、再びJリーグで得点を重ねていきたい。
鳥栖は今節無失点に抑えれば、1996年に横浜フリューゲルスが達成した開幕からの連続無失点記録の6試合を更新し、J1新記録となる。ただ、守備的に振る舞うチームではないだけに、無失点にこだわる以上に得点、勝利にこだわって今節へ挑むだろう。C大阪としても、相手の良さを消しにかかるより、自分たちの良さを出すスタイルへ今季は舵を切っている。それだけに、今節は互いの良さが存分に発揮されるスペクタクルな一戦になるのではないだろうか。勝点3をつかむのは果たしてどちらか。
[ 文:小田 尚史 ]