広島の大迫 敬介と湘南の谷 晃生は、東京五輪の正GKという栄誉あるポジションを争っている間柄だ。3月下旬に招集されたU-24日本代表のメンバーに選ばれ、U-24アルゼンチン代表との1試合目に大迫が出場し、2試合目に谷が出場。その実力をリーグ戦でも発揮し、代表活動を終えてからもハイパフォーマンスを続けている2人は、今後も高いレベルの競争を繰り広げていくに違いない。
代表活動を終えてチームに戻ってきた大迫は「五輪の前に国際試合をできて、良いシミュレーションになりました。五輪の開幕から逆算して数カ月の時間を過ごしていきたい。これからは自チームでのパフォーマンスが本当に大事になるので、しっかりと良いコンディションを保ってチームに力を還元していきたいと思います」と気持ちを新たにして試合に臨む。前々節・G大阪戦と前節・横浜FC戦は無失点に抑えた。2試合ともピンチは少なかったが、大迫は最初から最後まで集中力を切らすことなくゴールを守り、チームメートにも声をかけ続けて締まったゲームを見せている。
谷も代表から戻ってきて好パフォーマンスを披露している。前々節・横浜FM戦はエウベルにゴラッソを決められたものの、横浜FMの攻撃を1失点に抑えて勝点1を積み上げることに大いに貢献。前節・名古屋戦は前半に退場者を出して1人少なくなり、多くのシュートが飛んでくる展開となったが、DF陣とともに集中して無失点に抑えている。
充実したパフォーマンスを見せるGKが守る今節は、多くのゴールが生まれにくい試合になるかもしれない。昨季のエディオンスタジアム広島での対戦は、広島が主導権を握った中で前半終了間際に浅野 雄也がゴールネットを揺らして広島が1-0の勝利を収めているが、谷が多くのピンチを止めてきっ抗した展開に持ち込んでいた。
東京五輪世代の選手はほかにも両チームに多くいる。広島は攻撃をけん引する森島 司と浅野をはじめ、東 俊希や長沼 洋一も存在感を出しているところだ。19歳の鮎川 峻も今季台頭してきている。湘南も谷とともに守備を支える石原 広教、舘 幸希は東京五輪世代で、彼らとともに3バックの一角を担っている田中 聡は18歳だ。
前節から中2日。お互いに神奈川から広島への移動もあるため、限られた準備期間で臨むことになる。だからこそ、若い力にはチームを活性するエネルギーを放ってもらいたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]