中3日ずつの3連戦、アウェイ2試合を終えて3試合ぶりにホームスタジアムに戻ってくる大分は、4連敗中と苦しい状況にある。第5節は現在5位のC大阪、第6節は4位の広島、前々節は首位・川崎F、前節は3位の神戸に敗れ、16位にまで順位を落とした。今節も2位の名古屋が相手と、好調な上位チームとの厳しい対戦が続く。
主力が大幅に入れ替わり、チームの土台を再構築している中で、守備は大崩れせず手堅さを維持しているが、攻撃の形をうまく作れず勝点を取れていない。直近2試合はいずれもシュート4本で無得点だ。もともとシュート数が少なくなりがちなチームスタイルではあるのだが、川崎Fと神戸のオーガナイズされたハイプレスに苦しみ、なかなかボールを前に運ぶことができなかった。試合中の修正により相手を押し込む時間帯も作るのだが、フィニッシュの精度不足で貴重な決定機を仕留め切れずに終わっている。
そんな中、神戸戦で勝負どころに投入した長沢 駿が、クロスに飛び込んだ際に相手GKと接触して負傷交代。その後、クラブから状態についての発表はないが、野村 直輝に続き攻撃の要を欠くことになれば、得点力不足の大分にとっては大きな痛手だ。名古屋の堅守をどう打開するかは悩ましいところだろう。
開幕6連勝と快調にスタートダッシュした名古屋は、前々節・FC東京戦と前節・湘南戦を連続でスコアレスドローに終わり、2戦白星なし。最初の勢いから少しペースを落としており、今節は3試合ぶりの勝利を狙う。とは言っても、第2節以降は7戦連続無失点で、対戦相手に勝点3を与えない強さに揺るぎはない。開幕戦の1失点もオウンゴールによるものだ。
そんな名古屋に前節挑んだ湘南は、43分に退場者を出しながら10人で粘り強く守って勝点1を得た。前々節のFC東京は、堅守速攻スタイル同士でぶつかり合い、痛み分けとなっている。
能力の高い攻撃陣を擁する名古屋の速い攻撃を封じながら攻め返すことは、現在、攻撃に課題を抱える大分にとっては決して簡単ではないだろう。最低限でも集中した守備により無失点で勝点1を得ることで連敗をストップさせることを目標とする選択肢もあるが、そういう狙いが裏目に出てプレーが消極的になり、結局失点するという流れも続いている。今季ホーム初勝利を目指してリスクを冒してでも本来のアグレッシブなサッカーを目指すほうが、苦境に陥っているチームが伸びやかさを取り戻すためには効果的なのかもしれない。
無敗の名古屋に土をつければ、この上ない自信となる。地道に今季のチームを熟成中の大分が、持ち前の粘り強さを発揮して、果敢に強豪に立ち向かう。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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