昨季も今季と同じく第5節から5連敗を喫した大分は、第10節の横浜FM戦に1-0で勝利して連敗をストップ。その後もなかなか波に乗れず、ようやく調子が上向いてきたのはシーズン折り返しの秋口で、そこから巻き返して11位でフィニッシュしている。昨季までディフェンスリーダーだった鈴木 義宜や攻撃のキーマンだった岩田 智輝らが移籍し、当時とはメンバーも状況も異なるが、チームの土台を再構築している中で、メンタルから崩れずに我慢の時期を乗り越えてチームの完成度を高めていける力が、今後の挽回へのカギとなる。
5連敗の相手はC大阪、広島、川崎F、神戸、名古屋とそろって上位陣。好不調のチーム状態が試合結果に表れたような形で、タレントを多く擁する相手に個々の力量差を見せつけられた一面もあったが、片野坂 知宏監督は「それだけではない」と敗因を振り返った。これまでに築いてきた組織的スタイルのより深い浸透とクオリティー向上により勝つ確率を高めていく姿勢にブレはない。
今節は順位の近い相手との対戦ということもあり、連敗ストップと今季ホーム初勝利への思いは一層強まる。ここまでの試合では球際や切り替えといったベースの部分で相手に上回られる場面が多く見られたことと、今節がミラーゲームになる予想とを踏まえ、今週のトレーニングでは対人系のメニューにもより力を注いだ。
一方の柏も、最大の得点源であったケニア代表FWオルンガがカタールのアル・ドゥハイルSCへ移籍したことで苦戦を強いられてきた。第3節から4連敗し、第7節に横浜FCと引き分けたが第8節で再び鹿島に敗れ6戦未勝利に。だが前節、途中出場した大谷 秀和のゴールと今季初のクリーンシートでG大阪に1-0で勝利し、チームの雰囲気は上々だ。生え抜きキャプテンの決勝弾を反撃の狼煙として、勢いを持って敵地へと乗り込む。
両軍ともに得点力不足と失点が課題となって現在は低迷しているが、それぞれに攻守を支える力量のあるプレーヤーたちが存在感を発揮するようになれば、ここからの巻き返しは大いに期待できる。今節をそのきっかけとするためにも、譲れない戦いが繰り広げられそうだ。
14日には柏所属の4選手が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けた。クラブからの発表時点では当該選手以外は全員陰性だが、濃厚接触者の調査中で今後の対応やトップチームの活動については「順次お知らせしてまいります」とのこと。まずは陽性判定となった方々の早期回復を願いつつ、いまは苦境にある両チームの奮起に期待したい。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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