広島は湘南、名古屋に対して0-1で2連敗。それ以前は負けなしと安定した戦いができていただけに、4勝4分2敗の6位で首位と対峙するのは本意ではないだろう。それでも、スコアラーが10人もいるという、どこからでも点が取れる態勢であることは前向きか。一方で、最多得点者が3ゴールの浅野 雄也であり、ジュニオール サントスが2得点、ドウグラス ヴィエイラが1得点というFW陣のゴール数はまだまだ伸ばしたいところ。今季から主に4バックを採用している城福 浩監督は、前線の選手にもっと得点を奪うことを期待しているはずだ。
開幕当初から続いた過密日程は、川崎Fに敗戦という結果を招かなかったものの、数名の離脱者を生んでいる。GKチョン ソンリョン、旗手 怜央らがそうだ。それでも、先発に食い込んできた遠野 大弥、それに橘田 健人、塚川 孝輝、知念 慶といった選手たちも勝利に貢献してきた。14日に行われた直近の明治安田J1第19節・福岡戦ではレアンドロ ダミアン、家長 昭博、三笘 薫という3トップをベンチスタートにしており、この広島戦は先発が濃厚。圧倒的な攻撃力を、平均失点1点以下と守備が堅い広島を相手にする今節でも見せつけたい。
鬼木 達監督は「総力戦とずっと言ってきた。連戦が一区切りするところを目指して1つずつやってきた。勝って一区切りしたい」と話しつつ、広島について「去年のベースがありながら新しいことにトライしている印象」と語る。車屋 紳太郎は「(昨季の)マリノス戦でしたが、ジュニオール サントスは(退場者が出て)1人少ない中でも良いプレーをしていた。浅野選手にはミドルシュートをホームで決められて悔しい思いもある。やらせないようにしたい」と展望した。
川崎Fも広島も、[4-3-3]を採用しているチーム同士で、前線には強力な選手たちがそろう。どちらが主導権を握り、パワフルなプレーヤーにいかにボールを渡すことができるか。そこも見どころの1つになる。
代表選手たちのパフォーマンスにも注目だ。川崎Fの山根 視来はチーム内で唯一、フルタイム出場を続けている。「ケガなどでポジションを空けてしまうのは、自分の成長する場を失うのもそうだし、ほかの選手にチャンスを与えることにもなる。新しい選手が出てくるときはそういうときがほとんど。危機感は持ってやっている」。高い意識を持ち続けて、日本代表の右SBはさらなる成長を期している。また広島においては、日本代表にも選出されて耳目を集める川辺 駿がチームの中心。川崎Fの中盤に対してどんなパフォーマンスを見せられるか。
王者が無敗街道を突き進むか、あるいは広島がここで待ったをかけるか。試合は日曜14時キックオフだ。
[ 文:田中 直希 ]


