このまま上昇気流に乗り続けられそうな良い雰囲気があるが、1つ忘れてはいけないのが、ここ数戦は下位チームとの対戦が続いていたこと。特に守備に問題を抱えているチームとの試合が続き、浦和は自分たちが積み上げてきたこと、やりたいことを発揮しやすい環境にあった。
翻って、ここからは上位勢との戦いが続く。自分たちの力は本物なのか、相手の守備レベルが上がっても攻撃力を発揮できるか。慢心せずに挑む気持ちでリーグ戦の再スタートを切りたい。ただ再スタートとは言ったものの、目下のところ連戦中。今節は5連戦の折り返しで3戦目となる。
19日のルヴァンカップCグループ第6節・横浜FC戦では、これまでターンオーバーを重視しながら戦ってきた中で「決勝戦のような試合」(リカルド ロドリゲス監督)という状況から、小泉 佳穂や柴戸 海には連続のフル出場を求めた。45分ずつ時間を分け合ったとはいえ、槙野 智章と岩波 拓也も連戦に。これまでの連戦中も疲労の影響と思しきパフォーマンス低下が見て取れたため、回復には万全を期したいところだ。
神戸はここまで引き分けが6試合と勝ち切れないイメージもあるが、その半分は終盤に追いついてのもので負けない粘り強さがある。ここまでクリーンシート5試合と守備も安定しており、何よりそこから繰り出されるカウンター攻撃が驚異だ。
かつての“バルサ化”とは趣が異なってきているが、ソリッドなサッカーにより古橋 亨梧のスピードは一層破壊力を増している。浦和がいくらボールを握って敵陣へ押し込み、試合を支配していても、一瞬でそれを無に帰すキレ味がある。浦和のスタイル完成度を測るにはうってつけの相手だろう。
ほかにも日本代表の前川 黛也や酒井 高徳、アユブ マシカ、トーマス フェルマーレン、セルジ サンペールら能力の高い選手をそろえており、浦和の若い選手たちにとっても貴重な対戦機会となる。その中でもやはり、ひときわ注目されるのがアンドレス イニエスタだ。
浦和ファンにとっては周知の事実だが、アンドレス イニエスタは神戸に加入以降、実は一度も埼玉スタジアム2002の浦和戦メンバーに入っていない。埼玉のファンもアンドレス イニエスタをこの目で見られる機会を心待ちにしており、対戦したいと願っている選手も多いはず。先日契約延長が発表されたことで機会はまだまだあるが、ぜひ今回こそ、埼スタとアンドレス イニエスタの邂逅が果たされることを期待したい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
