横浜FCはAFCチャンピオンズリーグの日程調整のため、6月2日に第21節・川崎F戦を消化してから一足遅く中断期間に入った。4月に早川 知伸新監督が就任して以来、初めてまとまったトレーニング時間が与えられ、「守備の整理と、攻撃でなかなか相手の危険なエリアに入っていけない課題に取り組んで、有意義な時間になった」と早川監督は手ごたえを口にしていた。
しかし、16日に行われた天皇杯2回戦でその成果を示すはずだったが、J3の八戸に1-2で敗戦。しかも、内容で圧倒しながら仕留め切れずにスキを突かれて失点という、下位カテゴリーのチームに負けるときにありがちな展開ではなく、「何1つ八戸さんを上回ることができず、本当に情けないゲームだった」と指揮官が顔色を失う完敗だったことは今後のリーグ戦に不安を残す。
ただ、中2日で控えるこのFC東京戦に温存していたメンバーがいたこと、先月末から新型コロナウイルス感染症陽性判定者が4名、濃厚接触者が1名出ていたことも考慮に入れる必要はあるだろう。意地の一発を決めたクレーベ、そのゴールを演出した高木 友也らを投入した終盤は八戸を押し込んで攻め立てた。コロナ禍に遭った選手たちもチームに合流しており、「出場に支障はない」と早川監督は言う。仕切り直し、チームの総力を挙げてまずは第14節・湘南戦以来約1カ月ぶりとなる今季2勝目をつかみたい。
一方のFC東京は、JリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージに進出していたため5日にホーム、13日にアウェイで湘南と戦い、9日には天皇杯2回戦で順天堂大と顔を合わせた。5日の試合を0-1で落とし、天皇杯では延長戦の末に1-2でジャイアントキリングを食らってしまう。こちらは東 慶悟や永井 謙佑ら一部主力のほかはターンオーバーだったが、最終的にはディエゴ オリヴェイラやアダイウトン、髙萩 洋次郎らも投入した。それでも学生の勢いと粘りに屈したことで、長谷川 健太監督は「選手は気持ちを出してくれたと信じたいが、追加点を取れるような迫力を出せなかったことは情けない」と険しい表情だった。
しかし13日のルヴァンカッププレーオフステージ第2戦は一転して4-1と大勝を収め、プライムステージ進出を決めた。それもアダイウトンが2ゴール、ディエゴ オリヴェイラとレアンドロが1ゴールずつと、FC東京の誇る超強力ブラジリアンアタッカー陣の躍動に、「もう一歩というところで点が取れない試合が続いていたが、今日は彼ら3人が良い形で関わって東京らしい点の取り方ができた」と長谷川監督も満足そうに語った。ここに日本代表から小川 諒也、U-24日本代表から田川 亨介が戻ってきて融合し、どんなサッカーを見せてくれるか。ファンならずとも楽しみなところだ。
[ 文:芥川 和久 ]
