浦和は10勝4分6敗の勝点34で5位。リカルド ロドリゲス監督を迎えた今季は、高い連動性のもとでポジションを取ってボールを動かすスタイルを浸透させている。開幕当初は苦戦していたが、戦術の熟成に伴い戦いぶりが安定してきた。小泉 佳穂や伊藤 敦樹といったポジショニングや戦術眼に優れる新加入選手がフィットし、試合中に立ち位置を変えて相手を揺さぶることもスムーズにできるようになった。
前節は福岡と戦い、終始安定した試合運びで2-0の勝利を収めた。小泉にJ1リーグ戦初得点となるファインゴールが生まれ、明本 考浩が追加点。守備も要所を押さえた陣形で相手の攻撃を食い止め、2試合連続で無失点勝利。浦和の調子は上向きだ。加入以来リーグ戦で早くも7ゴールとハイペースで得点を重ねるキャスパー ユンカーの存在も大きい。
一方、仙台は3勝6分10敗の勝点15で17位。8季ぶりに指揮を執る手倉森 誠監督の下で低迷した昨季からの立て直しを図っているところ。戦術浸透に時間がかかり、序盤戦は大量失点を重ねるなど苦しい時期が続いた。だが、5月に入ってJ1第12節・柏戦で初勝利を挙げると、「良い守備から良い攻撃へ」という指揮官の方針の下、整備された守備ブロックを構築して守る形と、高い位置でのプレッシングで追い込む形を使い分けてのボール奪取が次第に機能するようになってきた。
徐々に調子を上げてきた仙台だが、前節は勝点で並んでいた清水と点の取り合いになり、2-3で敗戦。今節はホームで仕切り直しの一戦となる。戦術浸透の過程では先発が固定されてこなかったため、この浦和戦で誰が中心となってゲームを動かすかは読みにくい。しかし、ルーキーながら出場機会を増やして活躍する3選手のように、先発でも途中出場でもアグレッシブに攻守で走る選手たちが見どころを演出してくれるはずだ。真瀬 拓海はスプリントを繰り返すタフなSBで、アピアタウィア 久は高さと速さを兼備するCB。加藤 千尋は力強いランニングとシュートが特徴でリーグ戦では2得点。彼ら若い力に関口 訓充のようなベテランや、古巣戦に燃えるマルティノスらが融合し、今節の勝利を目指す。
勝点3獲得でJ2降格圏脱出を目指す仙台か、さらに高い順位につながる3連勝を狙う浦和か。7月最初の勝利を手にするため、両チームが火花を散らす。
[ 文:板垣 晴朗 ]


