前々節まで8試合勝ちなしと苦しい時期を過ごしていた柏。前節の湘南戦でも特に前半は押し込まれる場面が目立ち、90分まではリードを許していた。しかし、後半アディショナルタイムに怒とうの3得点を奪って逆転に成功。クリスティアーノが「選手全員が全身全霊で戦ってくれたおかげで劇的な逆転勝利ができたと思う」と語ったように、選手全員の気迫が勝点3につながったことは間違いない。
ただ、柏にとって重要になってくるのは、この1勝を次につなげて結果を残し続けていくこと。ネルシーニョ監督も湘南戦後、選手たちの奮闘を称えつつ「まだまだこれから気を引き締めて戦いを続けていきたい」とコメントした。前節の勝利で柏はJ2降格圏脱出に成功したものの、降格圏との勝点差はわずか『2』。今節は是が非でも勝点が欲しいところだ。
そんな柏の注目選手は、前節でリーグ初先発を飾った大型ストライカー、ペドロ ハウル。5月に行われたJリーグYBCルヴァンカップCグループ第5節・浦和戦で負傷交代を余儀なくされてから、約2カ月間ピッチに立つことができなかった。しかし、湘南戦ではその離脱期間によるブランクをまったく感じさせず、2ゴールを記録。チームメートの大南 拓磨もペドロ ハウルについて「キープ力や足元のうまさがあり、大きくて目立つ。起点になってくれて助かった」と湘南戦後に言及。ピッチ上でチームメートとの呼吸がより合うようになれば、さらなる活躍も期待できそうだ。
一方、アウェイに乗り込む横浜FMは6月上旬にアンジェ ポステコグルー監督の退任を発表したものの、勢いは衰えることがない。前節・徳島戦は複数得点こそ奪えなかったものの、堅い守備で相手の攻撃をシャットアウト。徳島戦後、畠中 槙之輔は「失点しなければ負けない。一丸となって戦っているからこその結果」と自チームの守りと組織的な戦い方に自信をのぞかせる。ここ4試合で3つのクリーンシートを誇る横浜FMの鉄壁の守備は柏を完封することができるか。
横浜FMの注目選手は岩田 智輝。もともとDFを務めることが多かったが、直近の試合ではボランチで先発を続けており、4連勝に貢献。徳島戦後には「前からのプレスを掛けた際、ボールを奪い切るところ」ができている一方で、「攻撃のスイッチを入れるタイミング」にはまだ課題があると自己評価。さまざまな課題克服を経て、彼はどんな選手へと進化していくのか。24歳と伸び盛りの年齢で新境地を開拓しているボランチ・岩田の好プレーにも期待したい。
今季の両チームは明治安田J1第15節で対戦しており、1-1のドローに終わっている。柏が2連勝を果たしてJ1残留争いから一歩抜け出すのか、それとも好調を維持している横浜FMが5連勝を達成するのか。注目の一戦だ。
[ 文:藤井 匠 ]
