前節・清水戦はデビュー戦となったJFL・Jリーグ特別指定選手の山見 大登がゴラッソを決め、1-0の勝利で連敗をストップ。12位に浮上し、J1残留争いから大きく抜け出した。18日に行われた天皇杯3回戦・松本戦でも延長の末に2-0で勝ち切り、公式戦2連勝。松本戦では東口 順昭や昌子 源、キム ヨングォンらを温存し、今節・FC東京戦に照準を合わせている。
連戦もいよいよ11試合目となるが、「目の前の試合を一つひとつ戦う」と選手に強調してきた松波監督のスタンスに変わりはない。紙一重の戦いが続き、決して盤石の強さを取り戻したとは言い難いが、それでも「試合ができるだけでありがたい」(昌子)とコロナ禍をタフに乗り越えようとしている選手たちの戦いぶりは評価に値する。
そんな中で、追い風も吹き始めている。リーグ戦2試合連続で得点につながるパスを供給している小野 裕二や藤春 廣輝が復帰したこともあり、3バックと4バックを併用する中で選択肢が増えている。FC東京戦でカギを握るのは守備陣の安定だ。天皇杯では三浦 弦太が延長から出場したものの、昌子やキム ヨングォンは万全の状態で今節に臨める。
攻撃面では、公式戦3試合連続ベンチ外となっているパトリックの状況が不透明なのは気がかりだが、夏場に強いブラジル出身らしくレアンドロ ペレイラも体のキレを増している。そして、スーパーサブとして期待されるのが山見である。松波監督も「清水にも山見のデータはなかったはずなので、出せば何かをしてくれると思っていた」と、してやったりの表情で語っていた。抜群のスピードと裏抜けへのセンスを持つ山見のホームデビューにも期待したい。
対するFC東京は苦しい戦いが続いている。明治安田J1第21節・C大阪戦に引き分けたあと、鳥栖と札幌に連敗。3試合勝利から遠ざかっており、7月と8月はすべてアウェイでの戦いとなる。長谷川 健太監督は前節・札幌戦後に「点を取れていることはポジティブなことだと思いますので、良いところは継続しつつ、改善できるところは改善したい」と振り返ったが、先手をとりながら、2-3で競り負けている。磐田時代からG大阪と相性が良いアダイウトンやレアンドロなど得点源は有しているだけに、守備の立て直しが喫緊の課題になりそうだ。
勝てば中位グループに割って入るG大阪と、3連敗は避けたいFC東京。日程的にはFC東京に分があるが、公式戦2連勝の勢いがG大阪にはある。互いに勝点3だけが欲しい一戦だ。
[ 文:下薗 昌記 ]
