横浜FCは前節、C大阪に1-3で敗戦を喫した。渡邉 千真のゴールで先制するも、前半のうちにセットプレー二発で逆転され、後半にも1点を失った。その上、チームの精神的支柱であるベテラン・高橋 秀人が一発退場となってしまった。中断期間を挟んで4戦無敗、3戦連続無失点の良い流れは途切れたが、中断明けの3試合を通じてプラスもあった。今夏に獲得した5人の外国籍選手のうち、GKスベンド ブローダーセンは大当たりで、CBのガブリエウも十分に当たり。前節の3失点のうち2点は、チアゴの超人的な高さと強さに屈したもので、後半の1点は点を取りに前がかりになったスキを突かれたものであることを考慮すれば、守備の改善はある程度のメドが立ったと言える。
問題は、しぶとく勝点1を積み重ねてもJ1残留が望めず、勝点3を取るしかない状況にある中で、得点力が追いついていないことだ。夏に新加入した2人のFW、フェリペ ヴィゼウとサウロ ミネイロは本領発揮までにまだ時間がかかりそう。昨季7得点のエース・松尾 佑介の復調は明るい材料だが、前節は攻撃で違いを作れる松浦 拓弥が負傷交代してしまった。過密日程の中で攻撃のヒーロー出現が待たれるが、この試合では渡邉がまずその1人に挙げられる。前節の自身今季2ゴール目はボックス内でのうまさをあらためて印象づけた。G大阪界隈では「ガンバは元ガンバ選手に弱い」というのが定説らしく、昨季までG大阪でプレーした渡邉はまさにそこにハマってくる。
一方のG大阪は前節、FC東京に押し込まれながらもスコアレスドローに持ち込んだ。2試合連続の無失点だが、こちらも上位浮上への課題は得点力。パトリックがコンディション不良でベンチ外が続き、攻撃の迫力低下は否めない。昨季横浜FCでプレーした一美 和成は夏に徳島へ完全移籍しており、前線で体を張る1トップとしてはレアンドロ ペレイラに期待がかかる。注目は中断明けから出現したニューヒーロー、山見 大登だ。関西学院大4年生で来季加入が内定しているJFA・Jリーグ特別指定選手だが、J1デビューとなった前々節・清水戦では右サイドから持ち込み、左足でスーパーショットを叩き込んだ。前節も積極的な仕掛けとシュートで鮮烈な印象を放っている。
また横浜FCサポーターにとっては、横浜FCの育成組織育ちで、2016シーズンまでプレーし、山口を経てG大阪に引き抜かれた小野瀬 康介も気になるところ。山口時代の2017年にニッパツ三ツ沢球技場に訪れたことはあったものの、昨季の同会場での対戦はメンバー外となり再会がかなわなかった。J1の舞台でひさびさにニッパツ三ツ沢球技場に帰ってくる小野瀬を楽しみにしている人も多いことだろう。もちろんお互いに、元所属選手には活躍してもらいたくないもの。堅い試合が予想される中、どちらが相手の守備を上回れるか、攻撃陣の頑張りに注目だ。
[ 文:芥川 和久 ]
